第4話 ライトニングマン
なんの引き継ぎもしていない、前担当が突然居なくなり、全てが振り出しに戻った。…
これがもしも、自分への揺さぶりだとしたら、
めんどくさーとか、また1から説明が必要なのか!
もー!
みたいな流れと、怒りの感情を誘う為のものなら…
その流れには乗らない!
常識の範囲で考えると腹がたつので、ここからは理路整然と攻めることを考えよう。
そう念じて、新担当からの連絡を待った。
電話が鳴る🤙
(あっもしもし、新担当の◯◯と申します。この度は私共の不手際で大変お手間を取らせてしまい、申し訳ございません。
私の方が責任を持って対応させて頂きます!改めまして
私、新担当の△△と申します。)
……
何だ…めっちゃ丁寧だ…しかし話のペースが速い!
ライトニングな速さの言葉…
めちゃくちゃ速い。
しかしそう来られると、話は早い、私も同じ速度なペースで今までの経緯と今後の流れを話して行くうちに、前担当の方が、修理の見積もりをしているとの事が嘘と判明!
やはりか…あのテレビで話まとめようとしてたな…そしてもう1つの疑念が生まれた…前の担当、長期休暇してないな…
まぁ既にどうでも良い、何故なら引き継ぎしないで去った事は、こちらの流れに引き込める要素が沢山あるので…
@壊れたテレビは私の手元にある
@これまでに何日も手間のかかる連絡を繰り返して未だに見積もりも取れていない状況
@約束事が1つも守られていない
ここを使い、早急にこちらで、見積もりを手配して良いかと尋ねると、大丈夫👌
との事で早速正規の見積もり依頼をした、訪問見積もりの場合は、別途見積もり料金がかかるがそれでも良いのかの確認もした。
そして、前担当から言われていた保険で払える額よりも修理費用が高い場合はどうするのか?
も、確認した。
(足りない分は会社の方から支払いをする!)
との事…話早いな~
そして訪問見積もりにて、やはりそうだよね!的な金額が提示された…普通に新品買う方が安い…料金
早速、見積書のFAXを、新担当のライトニングさんへ送信して、返事を待った。
それまでのやりとりが、スムーズだったのでそんなに心配はしていなかったが…2日、3日…
連絡が来ない…
心配になりこちらから連絡すると、
(すみません、やはりこちらの業者で見積もりをしてもらいたいのですが…
あと、訪問見積もり代金も支払えるかどうか…)
…稲妻のようなスピードで喋っていた彼はめちゃくちゃスローな消え入るテンポで話してきた。
やはりこんなにスムーズにいかないよね…
しかし私は今回は、先に約束を取り付けていたので、断固とその条件をはねのけた…貴社の総意として受けた回答の元に動いているので、これ以上譲歩は出来ないと…そしてそこに支払ったお金も支払って頂くと!
そして、金額的にも修理費用よりも新品の方が安いので、そちらを購入する事で、解決への提案もした。
…全て受け入れられなかった…
その日は何の進展もなく、相手の保険担当から2日以内に正式な回答が来るとのことで、その後、連絡をもらうとの事で不穏な空気のまま電話を切った。
さて、やはり話がややこしくなってきたな…
このままじゃまだまだだ、だらだら引っ張られるな…
どうしようかな?
いよいよ、本腰で外から圧力かけるかなぁ…
そこから数日やはり、約束の連絡は無く私の方から新担当の携帯へ連絡…
(はい◯◯引越しセンターです。)
ん、またしても女性の声…
あの、ライトニングさんの携帯ですよね…
(あ、◯◯の方は先日退社しました。)
……は?
何が私の方で責任を持って対応するだ…この嘘つきめ…
こうして2人目の担当もライトニングな速さで、姿を消した…
ここで私も温厚に話をまとめる事を諦めた。
第5話へ続く