娘が通っていた幼稚園では、クリスマスになると
サンタさんに扮した外国人の方がプレゼントを持って
来てくれるようなクリスマス会が催されていた。
プレゼントを入れる袋は、年毎によってデザインが決まっていて
材料のフェルトや製図を先生から、お母さん方へ秘密裏に渡され
その製作過程は、決して子ども達に見つかってはならないというのが
お約束だったのである。
その頃作ったプレゼント袋
私はこういうものを作るのが大好きだったので、凝りに凝って
アップリケやら刺繍やらを入れ、可愛いボタンやリボンにスパンコール
を動員した物を毎年作った。
次の年の袋の形は決まっているので、年少さんの時と
年中さんの時は、翌年の袋の形を裏にアップリケするという凝りようである。
年長さんの時は、ポケモンが大ブームだったのでそのキャラクターを
アップリケしてみた。
勿論、娘は大喜びである
ただ、その当時は我が子に可愛い袋を作ってやることに夢中だったので
あまり深くは考えなかったのだが、お母さん方の中には、手芸が苦手な
方もいて、袋の出来栄えにかなりの差があったことも事実なのだ。
子どもにしてみれば、サンタさんがくれると言う前提なので
どうして綺麗な袋と、そうでない袋があるのか?
なんで、あの子の袋にはポケモンが付いていて、自分にはないのか?
などと疑問を呼ぶ制度だったはずである。
事実、年長さんの時にはポケモンが付いていないことにブー垂れている
子どもがいた
現在は、幼稚園の体制も変わって、この手作りプレゼント袋は無いらしい。
娘に「この袋、お母さんが作ったって知ってた?」と聞いてみると
「いや、知らんかったけど、可愛い袋の子としょぼい袋の子が居たのは
覚えてるわ。私のは可愛くて良かった~~って思ったモン」
やはり、子ども心にも差があることには気づいていたらしい。
ツリーを出すのですらめんどくさい今となっては、懐かしい思い出なのである。