☆本日のポイント
 デュロキセチン、アミトリプチリンは神経障害に効果あり


うつ病と糖尿病は合併しやすい病気。

抗うつ薬を内服しながら、糖尿病を治療されている方は大勢います。

そして、逆に、糖尿病治療をしながら、うつ病治療を行っている人も大勢おられます。


その中で、抗うつ薬を内服しているから、うつ病を患っています、というわけではない場合があります。

その薬は、デュロキセチン。

糖尿病性神経障害に伴う疼痛に対し、適応を持つ薬です。
1日1回朝食後、40mgを内服します。初期用量は20mg。そこから1週間以上あけて増量、最大容量は60mgです。


この薬、うつ病、うつ状態にも効果をしめすSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)という分類になります。


糖尿病神経障害で足先がピリピリ、ジンジン痛いと訴える方に処方されます。うつ病があるから処方されるのではありません。うつ病がなくても、足の痛みを軽くしてくれるのです。


だから、うつ病の薬とお伝えしてしまうと、私はうつ病じゃない!と怒られるかもしれませんね。薬には全く違う病気に使うこともあるのです。


デュロキセチンの面白いところは、線維筋痛症に伴う疼痛、慢性腰痛症に伴う疼痛、変形性関節症に伴う疼痛にも効果があり、この場合は維持量が60mgとなります。
うつ病や糖尿病性神経障害よりも、用量が多いのです。


他にもアミトリプチリンも抗うつ薬でありながら、末梢神経障害性疼痛に対し処方されます。こちらは、夜尿症にも用いられるため、夜間頻尿対策としても効果が期待できます。

足も痛いし、夜中に何度もトイレに行く、という人は、アミトリプチリンもおすすめです。ただし、緑内障や尿閉の方は内服できませんので、ご注意ください。

先発品名は
デュロキセチン・・・サインバルタ
アミトリプチリン・・・トリプタノール

 


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