☆本日のポイント
糖尿病治療薬による消化管への影響も考える必要がある
糖尿病による神経障害による便秘。
高血糖による脱水症状で水分不足による便秘。
腸内環境が整っていないために起こる便秘。
腸の長さや手術などの腸の原因による便秘。
薬の副作用による便秘。
そもそもの水分摂取量が不足している便秘。
色々な理由で糖尿病の人は便秘になります。
糖尿病治療薬のうち、便秘やむかつきなど消化器症状が出現する薬があります。
DPP‐4阻害薬(ジャヌビア、グラクティブ、トラゼンタ、ネシーナ、スイニー、オングリザ、テネリア、エクア、マリゼブ、ザファテック)
GLP1受容体作動薬(トルリシティ、オゼンピック、リベルサス、ビクトーザ等)
GLP-1/GIP受容体作動薬(マンジャロ)
です。
これらの薬は、インクレチン関連薬と称されます。インクレチンは小腸から分泌される消化管ホルモン。食事をすることで、この消化管ホルモンのインクレチンが分泌され、すい臓に作用して、インスリン分泌を促します。
インクレチンは二種類ありGLP-11とGIPがあります。
GLP-1の作用は食欲↓、満腹感↑、グルカゴン分泌↓、胃内容物の排泄↓です。
GIPの作用は食欲↓、インスリン感受性↑、インスリン分泌↑、グルカゴン分泌↑です。
DPP4阻害薬とマンジャロはGLP-1もGIPの受容体に作用します。
GLP-1受容体作動薬はGLP-1受容体にしか作用しません。
GLP-1受容体を刺激すると、満腹感が得られやすいのですが、ムカムカしたり、便秘になったり、というのも副作用で表れやすいです。ただし、ムカムカするのは、ある意味正常な反応です。食べ過ぎは体に負担になるから、もう食べ過ぎだよ~という指令でもあります。
体の声に耳を傾け、身体がしんどくならないように食事量を調節してあげられるのは、自分です。
健康な体が健康な心になるし、健康な心が健康な体になるでしょう。
食事も癒し、リラックスツールではあるけれど、身体を作るための大切な材料補給でもあります。
薬の副作用対策もしながら、薬の効果を最大限生かせるよう、食事療法、運動療法を続けながら、治療を継続していけるといいですね。
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