ドクターぶひの健康診断日記

ドクターぶひの健康診断日記

エビデンスを知って、大切な人と長生きしよう

ブタぶひぶひ健康診断日記ブタ


こんにちは


僕は、普段、ぶひぶひの国で健康診断を仕事にしています。


その活動の甲斐があって、すべてのぶひが健康を自己管理できるようになりました。


時々、人間のお医者さんに頼まれて、人間の健康診断にもやってきます。

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前回の続きぶひ


ドクターぶひ(以下、ドクター)「Kさんは、

  なぜ健診を受けるのですか? なんの

  ために受けるのですか?」


私  「会社で受けるように

    言われたからだよ。 あとは、

    病気を早く発見するためかなあ。」

ドクター「そうですね。では、早いって

     どのくらい早ければいいのですか?」


私  「?? どのくらいって。 手遅

    れにならないくらいだよ。」

ドクター「手遅れにならないくらいって

     どのくらいですか? ぶひぶひ。」


私  「?? うーん。」

ドクター「治療することができる段階

     つまり、命を失ったり、障害を残すこ

     となく、救うことができる段階

     ヒ。」


私  「そうそう。」

ドクター「しかし残念ながら、そのよ

     うな検査は、少ないブヒ。」


私  「そうなのかい?」

ドクター「ただ発見するだけでは受

     けた意味がないヒ。 みつかった

     けど、手遅れです。治療できません

     では、その検査の意味がないブヒ。 

     第5回のブログで話した、胸部レン

     トゲンと肺がんは、こうったケース

     になることが多いです。」


私  「じゃあ、どういった検査がい

    いんだい?」

ドクター「その検査の病気の発見率

     ではなく、検査を受けた人と受

     けなかった人の病気の死亡率を

     比較すればいいのです。」


ドクター「例えば、便検査や大腸

     カメラを受けている人は、受けな

     かった人よりも大腸がんによる死

     亡率が低いといわれています。」

 私  「へえー。」


ドクター「健診のすべてに調査に

     基づく根拠があるわけではないと

     いうことです。 その病気による死

     亡率を下げる根拠(調査報告)があ

     る検査を選ぶことが大切ぶひ。 や

     みくもにドックを受ければよいとい

     わけではないです。」


ブタさん今回のまとめブタさん


「健診は、根拠(病気による死亡率を

下げる)が大事。やみくもに受けるの

は、やめましょう。ぶひぶひ。」
















続きブヒ。


私  「 先生、私はいつも、肝ぞうの数値が

     高いといわれるんだけど、どうして

     かな?」

ドクターぶひ「 おそらく、脂肪肝でしょう。」



私  「 それは、GOT、GPTの数値をみている

      のかい?」


ドクター「 そうブヒ。 これらは、肝ぞうの

       細胞の中に含まれている成分

       です。 

       肝ぞうにダメージが加わると細胞

       がこわれて、GOT、GPTが血液

       に出てます。 

       よって、数値が高くなります。」

 



ドクター「 脂肪肝の他には、肝炎、肝硬変、

       肝ぞうガン、アルコール、薬など

       でも、数値が高くなります。」


ドクター「念のために、B型肝炎、C型肝炎の

      ウイルスの検査をしておきません

      か?」

 



私  「 ウイルス?」

 
ドクター「 はい。 あくまでも念のため

       ですが。 もしも今回のGPTの上昇

       が脂肪肝ではなく、B型やC型の

       肝炎によるものであった場合、

       肝ぞうがんの危険性も高くなり

       ますので。」


私  「 万が一、陽性ならば、どうする

     んだい?」

 

ドクター「 肝臓の専門医にかかりながら、ガン


     発見のための検査(血液検査、


     腹部エコー検査など)を受けたり、


     適応があれば、肝炎の治療も検討


     されます。」




私 「エコー検査? 第1回で首のエコーの話が

   あったな。」


ドクター「 はい。それのお腹バージョン

     です。 その検査では、肝ぞうの他

     に、胆のう、膵ぞう、脾ぞう、腎ぞう

     などもみることができます。」


私  「 じゃあ、それらにも、ガンなどの病気


     があれば、みつけることができる


     んだね?」


ドクター「 ある程度の大きさになれば、みつけ


      ることができるブヒ。ただ、早期


      発見(特に胆のうや膵ぞうのガン)


      は、難しいと思います。」


私  「じゃあ、毎年、腹部エコー検査をう

 

    けて、早めの発見をめざそうかな。」


ドクター「・・・・・・・・」




私  「? どうしたんだい?」


ドクター「 少し、迷ったのですが、健康診断の


     現実や限界、一般の人たちの健康診断


     に対する期待や誤解について、


     話しておいたほうがいいかも


     しれませんね。」


私  「現実? 誤解?」

 



ドクター「今日は、Kさんが最後の受診者で時間も


     あるブヒ。少しでも多くの人に知って


     おいてもらいたいので、


     少し難しいですが、


     お話しましょう。」


次回に続くブヒ

前回の続きぶひ


ドクターぶひ(以下、ドクター) 「人間の


世界と同じように、男性のがんでは


がんで命を落とすぶひが最も多いです


がんの数自体は、胃がんの方が多いの


ですが、亡くなるのは肺がんの方が多い


ブヒ。」


私  「なぜ、ぶひ達は、


    きちんと検診を受けているのに、


    がんで亡くなるぶひの数は、減らない


    んだい?」


ドクター 「胃がんは、検診さえ、きちんと


  受けていれば、ほとんどが早い段階で発


  見できるので、治療もできるブヒ。 現在


  の一般の健康診断では、肺がんを小さい


  段階でみつける検査がないんですよ。」


私  「じゃあ、今受けている胸のレント


    ゲン検査は、どうなんだい?」


ドクター 「胸部レントゲン検査は、肺結核


  をみつけるための検査なんですよ。」


私   「それでは、がんをみつけられな


     いのかい?」


ドクター 「がんも写りますが、レントゲン


   ではっきりと分かるくらいのがんは、



 すでに進行してしまっていま。 



   小さい段階では、みつけるのは非常に



   難しいで。」


私  「どうしてだい?」


ドクター 「胸部レントゲン写真には、肺


   以外のものも写っています。 肺の一部


   に、骨、心臓、血管が重なって写ってい


   るブヒ。 この重なった部分に小さいが


   んが存在しても、気づかれることは非常


   に少ないです。 現段階では、①胸部


   レントゲンのダブルチェック(同じ写真を


   必ず2人の医師がみる。)、②前回の


   写真と比較する(新しい影が写ってい


   ないかどうか)といったことが重要


   です。」


私  「ふーん。 じゃあ、出来るだけ


  生活習慣に気をつけて、肺がんになら


  ないようにするしかないんだね。 禁煙


  しようかな。」


ドクター 「おっしゃるとおり、肺がんの


  原因には、タバコがあります。 しかし、


  肺がんにもいくつか種類があって、その


  中の扁平上皮がは、タバコと関係が


  あるといわれています。 扁平上皮がん


  の形になるものには、他に、食道がん


  喉頭がん咽頭がんなどがあります。 


  これらは、やはりタバコが大きな


  原因ブヒ。」


私  「でも、タバコを吸っていない人


  でも肺がんになるよね。 どうして


  かな?」


ドクター 「現在、いろいろな調査が


  されているところブヒ。 一般的に


  先進国といわれるところに肺がんが


  多いといった報告があり、光化学ス


  モッグ(自動車などの排気ガス中の


  窒素化合物が紫外線の影響を受けて、


  合成されたもの)が関係するのでは


  ないかと言われているブヒ。 他には、


  少し前にニュースでもとりあげられた


  アスベストもそうですね。興味があれ


  ば、調べてみてください。」


私   「・・・ 調べる人は少ないん


  じゃあないかなあ。 他に早い段階で


  発見するのが難しいがんは、あるの?」


ドクター 「そうですね。 他には、


  膵ぞうがんも発見難しですね。


  こちらについては、また後日お話しする


  ブヒ。」


ブタさん今回のまとめブタさん


「まず、禁煙。 胸部レントゲン検査は、


必ずダブルチェックしている施設を選び


ましょう。 気になる影は、必ず前回の写


真と比較してもらいましょう。」