こんにちは。からだプランの橋本です。普段は総合診療医として働いています。最近は色んな椅子や机があって、勉強や仕事も楽しくなっちゃいますよね。しかし、その弊害もあるようです。先日外来であった会話を、(いつも通り盛って)ご紹介したいと思います。

患者さん 「先生、職場を変えたら、肩こりがひどくなったんだけど。」
橋本   「なるほど。仕事量が増えたの?」
患者さん 「いや、前より楽で、むしろだらけてる気がする。心当たりなくてさー。」
橋本   「あ、仕事ってもしかして事務職に変わったんだっけ?」
患者さん 「そうそう。だからずっと座ってて楽なのよ。」
橋本   「むしろそのせいかもよ~。クーラーとかもついてる?」
患者さん 「最近暑くなってきたから、ガンガンにクーラーついてるよ。私の所、寒いぐらい涼しい。」
橋本   「段々原因がわかって来たぞ~。」
患者さん 「やったー♪マッサージ師さんよろしく(*´▽`*)」
橋本   「ちゃうわ( `ー´)ノ」

という事で、今日は「正しい座り方」について書いてみたいと思います。ちなみにこのコラムの内容は、以前当社が行っていた「姿勢改善教室」の内容をアレンジしてまとめたものになっています。教室に参加していた人は、復習として活用してくださいね(*´▽`*)

 

☆人は重力を受ける、二足歩行の動物である

ご存知の通り、人間の身体は重力の影響を受けて生きています。その時に、変な姿勢でずっと動いていると、負担がかかりやすい場所が出てきてしまいます。その時に痛みやすいのは、骨と骨がくっついている場所、すなわち関節です。

人間の身体には沢山の関節がありますが、特に負担がかかりやすい場所は、首と腰と膝です。それらを痛めないためには、正しい姿勢を学ぶ必要があります。

 

☆正しい座り方の前に、正しい姿勢を知る

まず、正しい姿勢について、詳しく見ていきたいと思います。正しい姿勢とは、「うまく重力が分散される姿勢」です。

イメージがわきやすいように、一つクイズを出したいと思います。パソコンでずっと猫背で前かがみの姿勢をとっている人と、いつでも背筋がピシッとして立っている人の、どちらが「腰」という一か所に負担がかかりやすいでしょうか。そうですね、パソコン作業の人の方が、ずっと腰に負担をかけていそうですね。

少し難しくなってしまうのですが、より詳しく説明すると、正しい姿勢は、背骨のアーチを利用して、重力をバランスよく分散できる仕組みを利用できているかどうか、になります。

その姿勢はすなわち、「壁に背中をぴたっとくっつけている姿勢」の事を言います。くっつけるポイントは、①頭の後ろ ②背中のでっぱり(肩甲骨) ③お尻 ④かかと の四つです。試しにやって見て頂くと分かるのですが、「どこか一か所に力がかかってしまっている」という感覚は無いと思います。それが「重力が分散されている姿勢」なのです。

 

☆正しい座り方

ついに本題の、正しい座り方について、詳しく見ていきたいと思います。その前に、まず絶対に知っておいてほしい事があります。それは、腰を見た場合、座っているだけでも、立っている時の1.85倍の負担がかかっているという事です。その上で、腰への負担を減らすためにも、正しい座り方を伝授したいと思います。

そして、正しい座り方は、「うまく重力が分散される姿勢」を座り方に応用したものです。当然正しい歩き方と似ている部分がありますが、加えてポイントがいくつかありますので、意識して試してみてください。

 

①真っすぐ前を見る

背中を壁にぴったりくっつけた姿勢の時に、眼は下を向いたり上を向いたりしていなかったと思います。首を下に向ければ首の後ろ側や肩の周囲に負担がかかるのがイメージしやすいと思います。座っている時には出来るだけまっすぐ前を向くように意識してください。そしてそのためには、椅子や机の高さを調整する必要があります。

 

②しっかり胸を張る

しっかり胸を張りましょう。正しい姿勢の時にどうなっていたかを思い出してみてください。胸を張っていたと思います。もし胸を張らないと、猫背になってしまい、その分、肩や背中や腰に負担がかかってきてしまいます。正しい姿勢は、まるで威張っているような姿勢なのです。

また、パソコン作業や手作業、読書など、手が前に出る姿勢を続けていると、やはり猫背になってしまい、肩や背中や腰に負担がかかってきてしまいます。そもそも女性は胸やブラジャーなどで猫背になりやすいですので、強く意識する必要があります。

そして、これらのためにも、椅子や机の高さを調整する必要があります。

 

③骨盤を立てる

とてもイメージが湧きにくいのはこれだと思います。ちょっとイメージしてもらうために、試してみてほしい座り方があります。それは「脚を大きく開く」座り方です。隣の人に迷惑をかけるような座り方です。この姿勢が「骨盤が寝ている」座り方です。この座り方はとても腰に負担がかかってしまいますので、注意して頂きたいと思います。

 

④膝を前に向け、かかとを少し立てる

さて、③の骨盤を立てるのにとても似ているのですが、もう一つ意識すると良い事が、膝を前に向け、かかとを少し立てるという事です。こうする事で、骨盤が立ち、背中がより伸び、重力がうまく分散され、正しい姿勢で座ることが出来ます。

 

⑤全体的に重心は後ろに

これだけでも良いというぐらい大切なイメージをお話したいと思います。それは、重心の位置です。

私たちは思ったよりも、前かがみで生活しています。例えば、スマホやパソコン、手作業、前に向かって歩くなど、かなりの時間が前かがみです。ちょっと周りの人を見渡してみてください。びっくりしてしまいますよ(^◇^)

前かがみの人とピシッとした姿勢の人で、どちらの方が腰に重力がかかってしまいそうでしょうか。やはりピシッとした方が良さそうですね。それが、「重心を後ろに」というイメージです。

 

⑥環境を調整する

最後に大変重要な話をしたいと思います。それは「環境を調整する」という事です。そして、調整する事は三つあります。

一つは「椅子や机の高さ」です。椅子の高さは、膝が90度になるような椅子が望ましいです。低い椅子や高すぎる椅子は、腰や背中が落ちてしまい、肩にも大きな負担をかけてしまいます。そして机は肘の高さのものを選びましょう。肘よりも高いと肩に力が入り続けてしまい、肩こりの原因になってしまいます。肘よりも低い場合も、前傾姿勢になってしまい、頭周りの首を支える筋肉が張って、肩こりの原因になってしまいます。

また、同じ姿勢をずっと続けないという事も大変重要です。人の首には、常に頭という重たいものが乗っかっています。休憩時間には全身のストレッチをするなど、同じ筋肉にずっと負荷がかかり続けないようにしてください。

そして最後に、クーラーなど、首回りや肩を冷やさないようにするという事が重要です。僧帽筋の血流が悪くなると、どうしても肩の血流が悪くなってしまい、肩こりの原因になってしまいます。

 

☆今回のまとめ

いかがでしたでしょうか。からだプランでは、このような健康コラムで知識を、プラン(体験)で実際に身体を動かして、女性が理想の身体を目指すために必要なホームページを作っています。是非一度ご覧くださいませ。頑張って作っているので、きっと楽しいと思います(*´▽`*)

 

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以上、からだプラン代表医師の橋本でした。