コース整備で1プレー無料 団塊ゴルファー | 健康倶楽部

コース整備で1プレー無料 団塊ゴルファー

 団塊世代の人がゴルフ場でコース整備のボランティア活動をする代わりに、無料でプレーできる事業が宮城県で始まった。仙台市のNPO法人ゴールデンアカデミー仙台支部の取り組みで、ゴルフ場は「人手不足が解消できる」と歓迎。シニアゴルファーも「ゴルフ場での作業とプレーで、健康増進」と喜んでいる。


 事業には50―70代の男女16人(5月末現在)が登録する。週1、2回、ゴルフ場に派遣されて4、5時間、コースの草取り、芝のはがれた部分への土入れ、集球などの軽作業に当たる。


 作業を終えると、ゴルフ場から証明のスタンプをもらい、後日提示すれば、平日に限って1ラウンド無料でプレーできる。


 対象のゴルフ場は古川カントリー倶楽部、リゾートパークオニコウベゴルフクラブ(ともに大崎市)、おおさとゴルフ倶楽部(宮城県大郷町)、マグノリアカントリークラブ(同県川崎町)の4カ所で、必要に応じてボランティアを受け入れている。


 ゴールデンアカデミーは、シニア世代の力を活用した社会教育や企業支援を手掛け、07年4月設立の仙台支部は、小中校生ゴルファーの育成にも取り組む。


 特典付きのボランティア派遣は、ゴルフ場の人手不足が背景にある。支部によると、ゴルフ場は経営の効率化で従業員を減らし、コース管理の細かい作業に手が回らなくなっている。「定年を迎えて自由時間のある団塊世代のボランティアで、人員の穴埋めをしよう」(支部)と、2007年11月に始めた。


 ボランティアの宮城県富谷町の無職高橋新一さん(71)は「活動の特典として好きなゴルフができ、作業を通して足腰が鍛えられて健康づくりにもなる。いろんなボランティアと知り合い、一緒にプレーしたい」と語る。


 支部は「元手をかけずにコース管理したいゴルフ場と、無料でゴルフを楽しみたいシニアゴルファーの双方にメリットがある。ボランティアを増やして30―50人の組織にし、事業を拡大したい」と話している。連絡先は支部022(221)1235。


出典:河北新報