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Outcomes Following Coronary Stenting in the Era of Bare-meral vs the Era of Drug-eluting Stents
JAMA,June25,2008 Vil 299, No. 24 David J.Malenka, Aaron V.Kaplan, et al

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Background
DESは、BMSに比べて再狭窄を減少させるが、ステント血栓症の増加が懸念されている。本研究では、ステントの種類別に人口に基づくアウトカムを調査した。

Method
待機的冠動脈ステント留置術を受けた症例における医療ベネフィットを、DESの使用可能時期別に比較。
 2002年の10月から翌年3月までのメディケア症例で、BMSのみが使用可能であった時期に待機的に冠動脈ステント留置術を実施した38917例をBMS時期のコホートとし、2003年の9月から12月にDESが使用可能となった28086例のうち、DESを留置した61.5%の症例とBMSを留置した38.5%の症例をDES時期のコホートとした。

Outcome
 冠動脈の血行再建(経皮的インターベンション、CABG)、ST上昇を伴う心筋梗塞、2年の経過観察中の生存。
 DESコホートは、BMSコホートより、2年の経皮的冠動脈インターベンションの実施(17.15 vs 20.0% p<0.001)とCABGの実施率が低かった(2.7% vs 4.2%)。 BMSコホートとDESコホートにおけるこれらの違いは、リスク調整後も有意であった(ハザード比 0.82 ; 95%CI 0.79-0.85)。 2年間の未調整死亡リスクに差はなかったが、(8.4% vs 8.4% p=0.98)、ST上昇を伴った心筋梗塞のわずかな減少が認められた(0.96 95%CI 0.92-1.01)。

Discussion
DESの使用は、BMS使用より血行再建実施率を減少させたが。2年間の死亡とST上昇を伴う心筋梗塞の発生率は同等であった。

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・DESの真の血行再建実施率がよくわからなかった。
 →保険からの支払額が低すぎて分割している可能性もある。
・患者要因が分析に入っていない。
・1年くらいでは、DES使用例の方が再狭窄が少ないことは既にわかっている。
・臨床試験では、FDAの適応症例を選んでいるので、このような結果になっている可能性も。
  →実際は、FDAの適合例以外の患者が多数いる
・JAMAに載ったのは、100% national sampleだからではないか?


このDESのステントとMBSの違いはよく論文になってましたね。
DES導入開始となってから、供給不足が起こるため、
どのラインのデータを分析するかも重要なところです。