率先して、うつ病治療に取り組み始めたのは母でした。

 

テレビや新聞などでせっせと情報を仕入れました。

 

まず、規則正しい生活。

 

朝は7時に起き、夜更かしをしない。

 

3食しっかり食べる。

 

昼寝はしない。

 

体を動かす。

 

これらを実践するよう言われました。

 

なんということはありません。

 

普通の生活をしなさいということでした。

 

しかし、それは私には大変なことでした。

 

早寝早起きはできました。

 

3食食べるのも問題ありませんでした。

 

体を動かす、昼寝はしない

 

これが私にとっては非常に辛いことでした。

 

体を動かす。

 

実家は農家なので、朝7時に起こされた後、昼間で農作業の手伝いをしました。

 

これが苦痛でした。

 

体力もほぼなくなっており、また、収穫作業なので単調でした。

 

加えて、一般的にうつ病は午前中が辛くて、夕方になると楽になる傾向があります。

 

それは私も同じでした。

 

つまり、一番しんどい時間に、なれない農作業をする。

 

非常に大変な毎日でした。

 

また、昼寝をしない。

 

これも辛いものでした。

 

寝ている時間は、うつ病の苦しみから解放される時間です。

 

それを禁止されてしまうというのは、逃げ道をふさがれるに等しいのです。

 

しかし、どこで聞きかじったか知らないこれらのルールを徹底させられました。

 

最初の1ヶ月程度はなんとかなりました。

 

次第に暗雲が立ち込めてきたのです。