阿吽の曼荼羅「阿」

『阿」の曼荼羅を描き終えた翌日、
我が家の猫ちゃんが虹の橋を渡りました。
3月22日のことでした。

回復を祈りながら曼荼羅を仕上げて
それを待っていたかのように彼女は旅立ちました。

病院から連れて帰って11時間半
ただ見守ることしかできなかった…


この作品は、
曼荼羅を描くときは自分を空け渡し
直感だけに従う、という自分ルールを
初めて破った作品。

それは祈り…のようでもあり
愛…でもあり
心の叫びのようでもあり

そんな想いの詰まった作品です。




『阿』
 
この世に生まれ落ち
そして還っていく
一瞬の煌めきにも似た人生の中で
出逢ってはまた消えていく
 
こんなにも短い時間の中で
あなたは何を伝えたかったのか
ただ居てくれるだけで満たされて
そこにいることが当たり前だった
 
何も語らずただ私を見つめるその瞳の輝きが
静かに消えていくのを
見守ることしかできなかった
生と死の前で人はなんと無力なんだろう
 
 
もう少し、あと少し、
それは私のわがままなのか
彼女はただそれを受け入れ懸命に
自らの生を全うした
 
これが生きるということ
これが死ぬということ
全ては巡っていくということを
身をもって教えてくれた
 
気高く美しいその魂の輝きは
欠けることも損なわれることもなく
永遠に…
 
そしてまたいつか巡り会えるその日まで
 
ありがとう 
ありがとう
 
大好きだよ