夫婦で漢方薬生活
よければ漢方妻と漢方夫の漢方記事を読んでくださると嬉しいです
みかんの美味しい季節がやってきました
ただいま旬のみかんです
みかんには、ビタミンCがたっぷり含まれているので免疫力を高めて、かぜを予防します。
カロテンやクエン酸も豊富で、疲労回復効果も期待できます。
なんといっても美肌にもいいようで女性にはうれしい限りです
そして、βクリプトキサンチンという成分が多く含まれているため、ビタミンCとの相乗効果で、さらに免疫力がアップし、がんを制する効果があるとして注目されています
白い筋や袋にはビタミンPが含まれていて、毛細血管を強くして動脈硬化を予防する効果があります
乾燥させたみかんの皮は、風邪の症状改善やリラックス効果が期待できる生薬である陳皮(ちんぴ)として重宝されてきました。
陳皮の陳は古いという意味があります。古いものほど優れた薬効があることから「陳皮」と呼ばれるようになりました。
みかんの皮を1年以上乾燥させたものが漢方薬の陳皮です。
陳皮は気を巡らせるはたらきがあって、呼吸器系と胃腸系に作用します
陳皮が含まれている漢方薬は
補中益気湯、六君子湯などです。
陳皮の効果、効能は?
- 血流を改善し体を温める効果
- 美肌効果
- 生活習慣病の予防・改善効果
- 肝機能を高める効果
- アレルギー症状を緩和する効果
- リラックス効果
- 胃腸の機能を高める効果
- せきや痰(たん)を抑制する効果
- むくみを予防・改善する効果
風邪の症状改善
陳皮は咳や痰を鎮める働きが期待できるため、漢方では風邪薬にも用いられます。
冷え改善
陳皮は血管を拡張させて血流を良くし、末梢体温を維持する効果のあるへスぺリジン(ポリフェノールの一種)を含みます。
そのため、陳皮を細かく刻んで料理に混ぜたり、お風呂に入れて入浴剤にすると冷えの改善にも役立ちます。
ヘスペリジンは果肉部分より、皮やすじ、袋に多く含まれます。みかんを食べる際は、スジはとらずに薄皮ごと食べるのがおすすめです
胃腸を調整
漢方において、陳皮は胃酸の分泌を促進させるとともに、胃から腸への排出を早めたり、腸の働きを促進させたりする理気薬として使用されてきました。
そのため多くの漢方処方の胃薬(補中益気湯や六君子湯など)には陳皮が配合されています。
リラックス効果
柑橘特有のさわやかな香り成分にはリラックス効果や、気の巡りをよくして胃の働きを活発にする作用があります。
東洋医学では食べ物に体を温めたり冷やしたりする性質すなわち五性が備わっているとされています。
五性とは、熱性、温性、平性、涼性、寒性のことです。
温州みかんは体を温める温性の性質です。
よく目にする柑橘類を体を温める性質のものから冷ます性質のものへと順番に並べると・・・・
温める性質:温州みかん(温性)>レモン(平性)>オレンジ(涼性)>グレープフルーツ(寒性):冷ます性質となります。
柑橘類でも秋から冬にかけての寒い時季に摂取するなら温州みかんがぴったりなのは、体を温める温性の性質を持っているからですね
漢方薬は味によって、辛(しん)、酸(さん)、甘(かん)、苦(く)、鹹(かん)の五つに分類され、これらを五味と呼びます。
五味は単なる味の指標ではなく、薬効も示しています。
陳皮は熱を鎮め、湿を乾かし、心に作用する苦と、発散や停滞しているものを動かす作用の辛(しん)に属しています。
陳皮には胃もたれ、嘔吐、消化促進、食欲増進、風邪によるのどの痛み、せき、冷え性、肩こり、腰痛の改善などにも効果があります。
陳皮は、風邪薬や胃薬、七味唐辛子、私たちの身近なところで活躍しています