小建中湯と大建中湯に配合されているショウガの違い
小建中湯には生姜の生薬が含まれています。
大建中湯には乾姜の生薬が含まれています。
生姜(しょうきょう)と
乾姜(かんきょう)
どちらも元はショウガです
ショウガは漢方薬でも生薬の一つとしてたくさん漢方薬に使われています。
生薬としてのショウガは、
生姜(しょうきょう)と乾姜(かんきょう)に分けられます。
生姜は生の状態から乾燥させたもの。
乾姜は蒸した後に乾燥させたものです。
生姜の主な効果は、吐き気や食欲不振を改善する健胃作用があります、
他にも解熱や咳止め効果も期待できます。
生姜は微温性で発散発汗作用があり、体温を一気に上げた後、発汗作用で熱を冷ますため、風邪の症状を軽減する作用や、解熱作用が有名です。
生姜を含む主な漢方薬
温経湯、葛根湯,葛根湯加川芎辛夷、加味帰脾湯、加味逍遙散、帰脾湯、桂枝加芍薬湯、桂枝加朮附湯、
桂枝加竜骨、牡蛎湯、桂枝湯、五積散、柴胡加竜骨牡蛎湯、柴胡桂枝湯、柴朴湯、柴苓湯、四君子湯、
炙甘草湯、十味敗毒湯、小柴胡湯、小柴胡湯加桔梗石膏、小半夏加茯苓湯、升麻葛根湯、参蘇飲、真武湯、清肺湯、大柴胡湯、竹筎温胆湯、釣藤散、当帰建中湯、当帰四逆加呉茱萸生姜湯、二朮湯、二陳湯、排膿散及湯、
半夏厚朴湯、半夏白朮天麻湯、茯苓飲、茯苓飲合半夏厚朴湯、平胃散、防已黄耆湯、防風通聖散、補中益気湯など
乾姜は、体を中から温める作用が強く、
胃腸の冷えている下痢や便秘、腹痛に効果があります。
乾姜は大熱性といって温かさが持続する効果があるため、冷え性改善には生の生姜ではなく乾燥させて生姜を摂取するのが効果的です
乾姜を含む主な漢方薬
人参湯、桂枝人参湯、大防風湯、大建中湯、半夏乾姜湯、甘草乾姜湯、甘草瀉心湯、柴胡桂枝乾姜湯、小青竜湯、苓甘姜味辛夏仁湯、苓姜朮甘湯など
生姜と乾姜の違いは加熱をしているかどうかです
熱を加えることによってショウガに含まれる有効成分の量が変化し、効能に違いがでます。
食事でショウガを口にするときは、
胃腸の調子が優れない時には生のショウガを、
体の中から冷えているなと感じる時は、加熱したショウガを取り入れてみるのもいいですね