毎年麦味噌を仕込んでいます。
麦味噌は熟成期間が短くて済み、半年くらいでできるので、2月に仕込んで夏休みの頃にはもう出来上がります。
大豆を煮てつぶし、麹と塩を混ぜ、味噌玉を作り、空気を抜きながら味噌樽に詰めていきます。
麹を混ぜるときの温度と、混ぜた後の柔らかさ加減がポイントですが、一度覚えると意外に簡単にできます。
今年の出来はこんな感じ~。
味噌はマクロビオティックの必須アイテム。ただし本物を使います。
本物の味噌の材料は、大豆と塩と麹だけです。
一般のスーパーで売られているものは、安く早く造るために、そして長期間の販売ができるように、残念ながら添加物等が多く入っていて本物とは言えないものが多いです。
私は普段は自然食品店で購入しています。
マクロビオティックでは風邪を引いた時など、薬を使わずに台所にあるものだけで体調を治せます。例えば鼻水には「ねぎ味噌」が効きます。
以前にねぎ味噌を作ろうとしたら、いつも使っている味噌を切らしてしまっていて、近所のスーパーで買った味噌を使ったのですが、全く効き目がありませんでした。
後日いつもの味噌で作ったら、やっぱり効く~。
本物の味噌のパワーの違いを思い知らされました。
ちなみに、ほとんどのスーパーの味噌は加熱殺菌されているのか、真空パックのようになっていますが、麹が生きている生味噌は、麹が呼吸できるように空気穴がついています。
材料が良くて、添加物が入ってなくて、麹が生きている味噌をお使いくださいね。
味噌は体を温める作用、腸内環境を整える作用があります。
放射能を体内から出す作用があることも有名ですね。チェルノブイリの原発事故の時、日本から大量の味噌が現地に輸出されたそうです。
i陰陽でいうと、麦味噌よりも豆味噌の方が陽性です。熟成期間も長く、色も濃いですよね。名古屋の八丁味噌は豆味噌の中でもさらに陽性です。
体を温める作用も、放射能排出の作用も豆味噌の方が強いです。
でも豆味噌はかなりくせがあるので、お味噌汁等にする時は麦味噌とブレンドして使います。
夏は麦味噌を多く、冬は豆味噌を多くブレンドすると、美味しく感じられます。
大豆のたんぱく質は分子が大きく、吸収されにくいのですが、味噌は麹の働きにより、たんぱく質がアミノ酸に分解されているので、消化吸収されやすいのです。
大豆でアレルギーになる方がいるのはそういう理由です。アレルギー表示が義務付けられているもの、例えばそば、いか、たこ・・・などなど、全てはたんぱく質の分子が大きい、あるいは固くて消化吸収されにくいと覚えてください。
味噌は日本が誇る発酵食品。
昔の人の智恵はすごいですね。昔は「手前味噌」と言って、どの家庭でも味噌を仕込んでいました。
ヨーグルトなどよりも、日本人の腸には、納豆、味噌、醤油などの発酵食品が合っているのです。
腸がきれいだと肌も綺麗。(肌は腸の鏡と言われています。)
そして腸が健康だと、病気にならないのです。
体に良い日本の伝統食を見直してみませんか?
次回は梅干しのお話を・・・。