残念でなりません
いつかは猿之助さんの舞台を見に行きたいなぁと思っておりました。
時々テレビでお見掛けする度に、溢れる創造性に感動したり。
本日の筋トレリーディングでは“市川猿之助さん”にフォーカスします。
この方を語る上で外せないのは、なんといっても豊かな“創造性”であることは間違いありません。
私は歌舞伎については全くの門外漢ですが、
それでも猿之助さんが歌舞伎界に次々と新風を吹かせていたのは疑いようがありません。
もう一つ重要なのが、“完璧主義者”である、ということです。
そして結果的に、この“完璧主義と創造性”こそが、ご自身を追い込む結果となってしまいました。
猿之助さんの場合、とあるスキャンダル記事が出てしまうことで
もうダメだと思い心中を図ったとの報道でしたが、
完璧主義の方が生きている世界って白と黒、1と0、いわばデジタルの世界です。
まず、どんなにやばいスキャンダルが出て仕事を干されようが、生きている方がほとんどです。
スキャンダル=死へと直結する方の方が間違いなく少数でしょう。
真っ白な紙に黒いインクがポタリと落ちて、
「これくらい大したことない」と思うことができれば、こんな大きな事件にはなっていないわけで。
しかし猿之助さんは、そうは思えない。
完璧主義ゆえに。
「こんな所にインクが!?真っ白なこの紙にこんなインクが!?
もうだめだああああっ!!何もかも台無しだ!!!!!」
完璧主義である自分には1点のシミも許されない。
しまいには死ぬしかない、というところまで追い込まれてしまいます。
そしてもう一つ、彼の最大の持ち味である“創造性”もご自身を死へと向かわせる結果となりました。
創造性豊かな方、つまりクリエイティブな方は、自然と想像力が働きすぎてしまう。
これをいい方向に使っているうちは何も問題ないのですが、
今回はネガティブな方に創造性が暴走してしまった結果、
スキャンダル→謹慎→居場所がなくなる→親戚に顔向けできない→……などなど
→親にも死んでもらって、自分も死ぬしかない
持ち前の“偉大な想像力”で、想像しうる最悪な未来を作り上げてしまう。
これはもう死ぬしかない…と追い込まれたのも無理はありません。
創造性は、使い方を誤ると自分自身を殺傷する武器にもなってしまうんですね。
猿之助さんは幸いにも一命を取り留めました。
しかしこの “完璧主義と創造性” の刃が再び彼自身に向かわぬよう、祈るばかりです。
最後に、亡くなられたご両親のご冥福をお祈り申し上げます。