H&T係長(主任)、業務トラブル発生、その対応に追われてしまいました。係長の職場、いわゆる”ショムニ“では時に想像できないようなトラブルが舞い込みその対応に四苦八苦してます(ブルー・インパルス見たかった!)

 

さて、それはそれとし、今回と次回は、事例で相続分の考えの相場観をつかんでみましょう。

念のため、相続分の基本形(前回の表)を再掲しておきますね。相続順位と相続分をとりあえず確認してください。

 

相続順位

相続人(配偶者以外)

 

相続が発生する条件

配偶者がいる時の相続分

配偶者の相続分

子供(代襲相続人、生まれることを条件として胎児も含む)

子供あり

1/2

1/2

直系尊属(父母、祖父さん、祖母さんなど)

子供なし

1/3

2/3

兄弟姉妹(代襲相続は甥・姪まで)

子供も直系尊属もなし

1/4

3/4

上記の人がいない

 

 

全て

 

ちょっと数が多いですが、ドリル感覚で考えてください。もう充分という場合は途中で適宜飛ばしても大丈夫です。

 

事例1:養子の場合の相続人の可否

Aは奥さんのBと子供3人を残して亡くなった。子供3人のうちCは養子だが、Aより先に亡くなっている。

Cには子供Fがいるが、FはCに代わって相続(代襲相続)できるか。

 

☞相続権を持つのは血族と配偶者です。養子は法定血族なので相続人となります。では、事例のように養子の子はどうでしょうか。養子の子が代襲相続できるかという問題ですが、代襲相続する人が亡くなった方と血族関係を持つか、そしてそれには、出生が縁組の前か後かがポイントです。

養子Cの子Fが縁組前に生まれていたならば、亡くなったAさんと血族関係はありません。ゆえに代襲相続もできません。他方、縁組後に生まれていれば、血族関係があるので代襲相続ができます。

 

“ねぇちょっとH&Tさん、なんで宅建受けるミーがここに居ないわけ?”(Byはるな/千葉県出身)
はるなちゃんは今、勉強よりパラリンピックの応援のようです。それにしても暑いとビールで胸元を冷やす悪い癖、全然治りません。

 

事例2:子供3人、妻のパターン

Aさんには奥さんのBと子供3人がいるが、1,200万円の遺産を残し天国へ旅立った。相続人は誰で、それぞれの相続分はどうなるか。

 

☞子供と配偶者で相続します。

子供(3人):1,200万円×1/2=600万円

*子供一人当たり:600万円×1/3=200万円

配偶者(妻):1,200万円×1/2=600万円

 

事例3:子供3人、妻、両親のパターン

Aさんには奥さんのBと子供3人、そして父母がいるが、1,200万円の遺産を残し天国へ旅立った。相続人は誰で、それぞれの相続分はどうなるか。

 

☞ご両親が健在でも、子供さんがいれば子供さんが相続人です。なお、配偶者は常に相続人です。

子供(3人):1,200万円×1/2=600万円

*子供一人当たり:600万円×1/3=200万円

配偶者(妻):1,200万円×1/2=600万円

 

事例4:子供3人、両親のパターン

Aさんには子供3人、そして父母がいるが、1,200万円の遺産を残し天国へ旅立った。相続人は誰で、それぞれの相続分はどうなるか。

 

事例3と同じく、ご両親がご健在でも、子供さんがいれば子供さんが相続人です。なお、配偶者の有無は関係ありません。

子供(3人):1,200万円×1/1=1,200万円

*子供一人当たり:1,200万円×1/3=400万円

 

事例5:子供3人のみのパターン

Aさんには子供3人のみがいるが、1,200万円の遺産を残し天国へ旅立った。相続人は誰で、それぞれの相続分はどうなるか。

 

☞子供さんがいれば子供さんが相続人です。

子供(3人):1,200万円×1/1=1,200万円

*子供一人当たり:1,200万円×1/3=400万円

 

事例6:子供3人、妻、兄弟姉妹のパターン

Aさんには奥さんのBと子供3人、そして兄弟姉妹がいるが、1,200万円の遺産を残し天国へ旅立った。相続人は誰で、それぞれの相続分はどうなるか。

 

☞ご兄弟や姉妹が健在でも、子供さんがいれば子供さんが相続人です。なお、配偶者は常に相続人です。

子供(3人):1,200万円×1/2=600万円

*子供一人当たり:600万円×1/3=200万円

配偶者(妻):1,200万円×1/2=600万円

 

事例7:子供3人、兄弟姉妹のパターン

Aさんには子供3人、そして兄弟姉妹がいるが、1,200万円の遺産を残し天国へ旅立った。相続人は誰で、それぞれの相続分はどうなるか。

 

☞事例6と同じく、ご兄弟や姉妹がご健在でも、子供さんがいれば子供さんが相続人です。なお、配偶者がいなければ子が全額相続します。

子供(3人):1,200万円×1/1=1,200万円

*子供一人当たり:1,200万円×1/3=400万円

 

事例8:兄弟姉妹、妻のパターン

Aには奥さんのBと兄・弟・姉3人がいたが1,200万円の遺産を残し天国へ旅立った。なお、子供はいなかった。相続人は誰で、それぞれの相続分はどうなるか。

 

兄弟姉妹のみがいれば兄弟姉妹が相続人です。なお、配偶者は常に相続人です。

兄・弟・姉(3人):1,200万円×1/4=300万円

*兄・弟・姉一人当たり:300万円×1/3=100万円

配偶者(妻):1,200万円×3/4=900万円

 

事例9:兄弟姉妹のみパターン

Aさんは生涯独身で兄弟姉妹4人がいるが、1,200万円の遺産を残し天国へ旅立った。相続人は誰で、それぞれの相続分はどうなるか。

 

事例8と同じく、兄弟姉妹のみがいれば兄弟姉妹が相続人です。なお、事例では配偶者がいないので兄弟姉妹が全額相続します。

兄弟姉妹(4人):1,200万円×1/1=1,200万円

*兄弟姉妹一人当たり:1,200万円×1/4=300万円

 

事例10:兄弟姉妹、妻、両親のパターン

Aには奥さんのBと兄・弟・姉3人がいたが1,200万円の遺産を残し天国へ旅立った。なお、子供はいなかった。相続人は誰で、それぞれの相続分はどうなるか。

 

☞両親も、兄弟姉妹もいる時には、優先順位の高い両親が相続人です。なお、配偶者は常に相続人です。

ご両親:1,200万円×1/3=400万円

*ご両親一人当たり:400万円×1/2=200万円

配偶者(妻):1,200万円×2/3=800万円

 

どうですか、相場観、なんとなくつかめましたか。

 

●次回は相続分の事例の続きです。初めて遭遇する応用事例もありますが、少々お付き合いください。

 

“やっと終わったね、お疲れ様ドキドキじゃサンセットビーチ行こうよ!”(By ちょっと寒がりのアイアイ/栃木県出身)

 

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