●前回見たように修繕は賃貸人の義務ですね。しかし、賃借人側が修繕せざるを得ないような場合もあります。今回、それを見ておきましょう。

 

取りあえずどんな場合が想定されるか事例を見てみましょう。P子ちゃんに登場願います。

●設例:

P子ちゃんのマンションは見晴らしの良い10階建ての最上階。ところが台風の大雨で書斎の天井の一部から水漏れ、パソコンの上に水滴が落ちてきた。また、リビングのシーリングライトの中に雨水が溜まっており、気づかずにスイッチを押すと「バシッ」とショートした。

P子ちゃん、危ないのでさっそく管理会社へ連絡したが2週間経っても何の連絡も来ない。どうするP子ちゃん。

 

 

 

P子ちゃんのお風呂(TOTO

P子ちゃん

“ちょっと、ちょっと、水漏れはせめてバスルームにしてくれません!”

民法には、賃借人が自ら修繕できる場合が二つ用意されてます。一つ目が、修繕が必要だから直してくれと頼んでもしばらくシカトが続いた場合、二つ目が急を要する場合です。(民§6072

P子ちゃん自分で電気屋さん呼んで修理してもらって費用を大家さんに請求できます。
 

●ところで、民法には賃借人が支払った修理費、そして、修理にとどまらない改良などの費用の取扱いについても定めがあります。(民§608

 

必要費(ひつようひ)有益費(ゆうえきひ)という言葉、そして、それぞれの取扱いの違いに注意してくださいね。

1必要費(ひつようひ):設例のように、現状の維持と保存のための費用。言ってみれば必要不可欠な費用。これは直ちに返してもらえる


2有益費(ゆうえきひ):改良して価値が高まる場合の費用(例えば、床張り替え、キッチン改良、浄化槽から下水道に取換工事などの費用)。これは、契約が終わった時に、高まった価値がまだ残っている限り、返してもらえる。

 

●次回は今のCOVID-19状況とも関係の深い賃料減額のテーマを見てみましょうね。

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●日本赤十字社のウェブサイト

東日本大震災義援金

http://www.jrc.or.jp/contribute/help/_27331/