今回も「保証」の続きを見ていきましょうね。

 

【保証】

(以下ちょっと余談、設例に出てくるキャラの説明です)

A美の本名、九龍亜美です。あだ名はキュー(Q)ちゃん

B子は大のペコちゃん好き、あだ名はペコ(Peko)ちゃん。

C子ママはお店では麗奈(Rena)で通ってます。

とういことで、例によって当事者の関係図を載せておきます。保証の人間関係イメージしてね

 

●保証は、債権者(図ではA美)と保証人(図ではC子ママ)との契約(=保証契約)から生まれる一つの債務で、これを保証債務と呼びました。

 

●保証債務には次のように2つの大きな特徴がありました。

1)付従性(ふじゅうせい):主債務(図ではB子さんの債務)なければ保証債務なし。保証債務はいつも主債務に従うと言う性格です。
 

2)補充性(ほじゅうせい):図の例で、A美に請求されたC子ママは、“私じゃなくてまずB子に言ってよね”、“B子、ちゃんとお金持ってるんだから私は払わないわよ”と主張できます。いわば、保証債務は主債務のあくまでも補完という性格です。

 

今回、補充性までやろうと思いましたが、付従性のポイントもうちょっとだけ見ておきたいと思います、どうかお付き合いください。

 

●保証人は何かと主債務に生じた事由を利用できる

問:PさんはQさんから100万円借りたが、その際、Rさんが保証人になった。返済の期限から11年たった時点で、QさんはPの保証人であるRさんに借金の返済を求めた。Rさんは借金が消滅時効でなくなったと主張できるか。

また、PさんがQさんにスペイン旅行代30万円を貸していた場合、Rさんはこの30万円で相殺することができるか。

 

答:保証人は主債務者の(消滅)時効を援用(えんよう)(自分の利益のために主張)できます。

また、主債務者が有する債権を自動債権として相殺できる限度で、保証人も履行を拒む*ことができます。

*自分で勝手に相殺することまではできません。

責任の度合いが主債務者よりも軽い保証人の立場は、主債務者に比べて何かと保護されているイメージを持ってください。

 

とめ:

原則、債務者本人について生じた事由である時効の更新(中断)などは付従性により保証人に及ぶし、相殺、同時履行(どうじりこう)抗弁権(こうべんけん)*などは保証人からも主張できる。

*例えばA美がB子にダイヤの指輪を売りました。A美は B子に代金債権を持っており、B子の代金債務をC子が保証しているとします。B子がA美に支払いを請求された場合、 B子は「代金はダイヤの指輪と引き換えよ」と主張でき、これを同時履行(どうじりこう)抗弁権(こうべんけん)と呼びます。

 

でも、以下、ちょっと気を付けてくださいね。

●本人の時効利益の放棄は保証人に及ばず(例外)

問:PさんはQさんから100万円借りたが、その際、Rさんが保証人になった。返済の期限から11年たった時点で、Pさんが借金の一部を払った。その後、QさんはP保証人のRさんに借金の返済を求めたが、Rさんは借金が消滅時効でなくなったと主張できるか。

 

答:時効が成立してしまった後に、主債務者が債務を承認した場合は、債務者による時効利益(じこうりえき)放棄(ほうき)に当たります(時効完成後に時効のメリットを放棄するのが時効利益の放棄)。この場合、当然ですが主債務は残ります。主たる債務が残る以上、付従性により保証債務も残りそうですね。

ところが、債務者本人のした時効利益の放棄の効果は保証人に及びません。保証債務は消滅するので注意してください。

原則、本人について生じた事由は保証人に及ぶが、時効完成後にする本人の時効利益の放棄の効果は保証人に及ばないです。

 

●次回、残りの保証のポイント(補充性ほか)を見てから次のテーマに移るとしましょうね。

“もう週末、ずーっと寝ていたいっちゃ”

 

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