今日から民法総則の最後に時効を見ていきましょう。

 

時効の考えの根底にあるのは「権利を持っていても、その権利に胡坐(あぐら)を書いているような人は保護しない」という民法の考えです。

 

思い出してください。民法さん優しいだけじゃなくて厳しいところもありましたよね。

 

今次の民法改正では、消滅時効の期間(いつ始まって、いつ完成するか)が修正されたり、命・身体への損害賠償請求権の時効期間の特例ができたりしたので注意してくださいね。

 

【時効】

●時効

時効とは、ある状態が一定期間続くと、法的根拠のあるなしにかかわらず、その状態に沿った法的関係が発生してしまうこと。

時効には消滅時効取得時効2種類がある。

①権利が一定期間行使されないと、その権利が消滅するのが消滅時効

例:お金を貸していれば、返済期限が来れば返してもらえるけど、もし仮に長いこと請求しないのならば、そのお金を返してもらえなくなる(お金を返してもらえる権利=債権が時効で消滅する)。

②他人の物や財産を一定期間持ち続けると持ち続けた人のものになるのが取得時効

例:人の土地を勝手に自分の土地として長いこと利用し続けて、もし所有者からも文句を言われなないなら、その土地は自分の土地になる(土地の所有権=物権を時効で取得する)。

 

●おもな時効の生じる要件や期間を以下にまとめておくよ。

 

時効の種類

時効になる権利の種類

時効完成に必要な期間

消滅時効

一般の債権

・権利行使できると知った時から5

・権利行使できる時から10

人の生命・身体に関する損害賠償請求権

・権利行使できると知った時から5

・権利行使できる時から20

債権・所有権以外の財産権

・権利行使できる時から20

取得時効

所有権(持ち始めに悪意か有過失

自分の物として、平穏・公然に20年持ち続ける

所有権(持ち始めに善意で無過失

自分の物として、平穏・公然に10年持ち続ける

 

●次回から、時効にまつわる幾つかの論点を見ていきましょう。物権のところで扱う言葉も出てきますが、今は余り気にしないでざっと感覚をつかみましょう。

時効にしましょう、あんなこと、ね。

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