1 90SSについて
1968年に発売されました。この当時90ccクラス唯一のロータリーディスクバルブ採用の単気筒モデルで、本格的なパイプ製ダブルクレドールフレームでした。エンジン出力は、他社の90ccモデルを上回る10.5馬力で、最高速は110キロを誇りました。ミッションは、5速リターン方式が採用され、当時のスーパースポーツとして活躍しました。このシリーズとして、ストリートスクランブラーの90sss、スポーツの90S、実用車としてのカワサキ90がラインナップされていました。
この個体は、タンクのエンブレムから判断すると1970年に発売された90SSデラックスかと思われます。ただ、タンクのカラーリングが異なっていますので、タンクが交換されているか、再塗装されている可能性が高く、あくまでも推測の域を超えません。残念ながらサイドカバーのエンブレムはありません。リアサスペンションがカバータイプのものがついています。オリジナルであればスプリングがむき出しのものですので他のモデルのものに交換されている可能性があります。
これらのことから、モデルおよび年式については不明とさせていただきます。
2 整備箇所
3 この個体の魅力
年式は不明ですが、バイク全体の醸し出す雰囲気は、小さいながらも、まさに旧車の貫禄があります。タンクの塗装の状態もよく磨きがいがあります。タンク内の錆びも問題はなく実用上問題はありません。
4 気になるところ
仮ナンバーで短時間ではありますが公道を走行しました。エンジンは調子よく吹けあがり、ミッションの入りもよく走りに支障はありませんでした。ブレーキも正常に作動していますが、旧車ですので制動力は今の交通事情では十分ではない感じがしました。
5 動画
実際の様子をご覧ください。
6 参考資料
1970年カタログ
表面
裏面
1968年カタログ
1970年カタログ