結局のところ、酵素の金額がそのままでは、廃業するしかなかった。

実際のところ廃業するにもお金がかかる。
そんなお金がない。
なんで世の中お金がないとこんなにも何もできないんだ・・・と思った。

定休日の分と温かくなってきたために余った酵素が
店の2階をしきつめていた。
このとき使っていた酵素は日持ちがするものだったため保存できたのだ。

酵素の契約で申し出てから数ヶ月は解約できないことになっていた。
だから解約しても数ヶ月は赤字で運営するしかない。

社長も良い方だったし、
保健所の許可を取る時に一緒にきてくれたTさんにも、研修もオープンしてからも
本当にお世話になって、お金が続くものだったら本当は仕入れたかった。
もう、会えなくなると思ったら寂しかった。

でも、どうしようもないのである。
酵素の材料の仕入れを終える連絡をした。
酵素が切れた時点でお店は閉店するつもりだった。













それから、最後の材料が来た。
やろうって決めたことを続けることができない悔しさで一杯だったけど解放もされたかった。
自分が通っていた酵素風呂のお店にもあいさつに行って来た。

最初にメールを出したとき

「自分に不利益な状況になったとしても、 たくさんのお客様やスタッフがいて何年もやっていると、
 私には「店を閉める」という選択がそう簡単にできませんから、
  まだ「自由」のあるから自由にしていいと思います。 」

というきついお返事だった。でも温かい気もした。