suaoki G500の純正充電器は充電中怖いくらい熱くなるので、2019年10月にジャンクスイッチング電源を使った充電に切り替えた後、G500本体より巨大な工具箱に組み込んで2年8ヶ月ほど使ってきたが、ついに充電器の一部が故障した。

G500(左)とP200(中)、工具箱型充電器(右)

 

G500本体は問題ないが、自作した工具箱充電器内部の12Vから24V迄昇圧するユニットが故障した。

 

入力側の15Aのヒューズが切れていたので素子の短絡と思われるが、交換すると中華製電源モジュールなので購入価格を上回るかも知れないため修理は諦めた。

制作後暫くしてセッティングを過酷な条件に変更したせいかも知れない、それでもリミット内で使っていたのだが、suaoki G500は充電の進行状況で充電電流が変動するので更に余裕を見たセッティングが必要だ。

 

友人から面白い実験用電源装置を紹介された、その名はToolkitRC P200である。

電源の容量に対して体積が驚くほど小さい、これはGaN(窒化ガリウム)を使ったシリコンに代わる次世代の化合物半導体を使用している事による。

詳しいレビューや仕様は親切な人のブログを参考にされたい。

簡単に仕様の紹介

入力 AC100〜240V (MAX100W)

          DC      7〜28V (MAX200W)

出力 電圧   1〜30V (CV)

   電流   1〜10A (CC)

    USB-C 5V〜20V (65W)

 

Toolkit RC P200 出力コードの先端は,アンダーソンパワーポールコネクタへ(赤黒)へ変更。

 

このToolkitRC P200のDC入力電圧が7V〜30Vと広く出力200Wの容量があり、ラジコンの高容量リポバッテリーなど使って、屋外で電圧・電流を可変して試験や機材に応じた電圧設定で電源が確保出来る。

裏側にAC・DC入力端子がある。

クーリングファンは風きり音の他、低速回転時のPWMの駆動音が騒がしい、いっそフル回転の方が気にならない。

G500の充電を普通車の12V系の電源で行えない物か、DC入力からの電圧を入出力の電圧を変えながら実験してみた。

早速”Input Spike!”エラー表示が出て出力がストップしてしまった。

”Drop”ならともかく何故”Spike”なのか不明だが、出力側に容量の大きい電源装置に切り替えたら(菊水PAK3510A MAX10A)→(神電源RPS1430Mk2 MAX30A)→(菊水PAV36-24 MAX24A)症状が出なくなった、本来の使い方の鉛バッテリー、リポバッテリーなど十分に容量に余裕が有ればおそらくエラーは出ないと思われる。

 

ToolkitRC P200の入力電圧12.9V 入力電流4.2A 出力電圧14.2Vの時、充電時52W これではバッテリーに直接繋いだ時と殆ど変わらない。

 

ToolkitRC P200の入力電圧13.2V

入力電流12A 出力電圧16.7Vに設定した場合約144Wで充電できるがP200のDC入力の電源容量を超えてしまう。

 

ToolkitRC P200の入力電圧13.2V出力電圧29Vに設定した場合約144Wで充電できる、この時の入力電流は約5Aであり、この辺りが良さそう。
実際2㎟のビニル平形コード(VFF)やコネクターに10Aを超える電流を流すと若干熱を持つので電力が同じなら高い電圧で送った方が熱による損失は少ない。
 

AC100V入力でもやってみた。

出力MAXで16V/5.0Aで定電流(Constant Current)設定を掛ける。

これを最大電流の設定で行うとAC100V入力時の100W制限を超えて”Input Spike!”エラーが出る。

約70Wで1時間位は充電出来たが、ピーと鳴った後暫く電源が入らなくなった。

おそらくP200内のパワーサプライの保護機能が働いた物と思われる。

結局AC100Vで充電するなら純正充電アダプターを使った方が良さそうだ。

 

 

今回の実験のメインではないが、神電源RPS-1430MkⅡ電圧調整ノブを右いっぱいで最大電圧16.6V出力され出力電流約10A 充電電力150Wなので、AC100V が確保出来る場所ならこの電源装置をダイレクトに繋いだ方が信頼性も良さそうで有る。

AC100Vからの充電を、P−200で充電完了出来るかと思ったら純正の充電器以下の性能で残念でした、でも自動車のDC12V系からの充電には活用出来そうです。


 ここまでお読み頂きありがとうございました。