沖縄・・・ | ヒューマンドキュメンタリー映画祭《阿倍野》のスタッフブログ

ヒューマンドキュメンタリー映画祭《阿倍野》のスタッフブログ

2017年6月24日(土)〜25日(日) 阿倍野区民センター 大ホール

こんにちは。池本です。

 

2018年9月30日、沖縄県知事選挙が実施されます。

県民ではない私に選挙権はありませんが、注目しています。

 

2007年、ヒューマンドキュメンタリー映画祭《阿倍野》で、

柴田昌平監督の「ひめゆり」が上映されました。

 

第2次世界大戦末期、住民を巻き込んだ凄惨な地上戦が展開され、戦場動員された15歳から19歳の女学生たち「ひめゆり学徒隊」生存者22人の証言記録です。

住民、負傷兵、日本兵が雑居状態の中、彼女たちが献身的な看護活動を続けた「糸数アブチラガマ」をいつかぜひ訪れたいと思いました。

 

2010年3月、沖縄一人旅へ。

印象的だった「ガンガラーの谷」「糸数アブチラガマ」「せーふぁうたき」与世山澄子の「インタリュード」 アダンの木・・・。

 

「ガンガラーの谷」は2008年8月に一般公開された太古の森。精霊の声が聞こえそうな大主ガジュマル、50万年前の鍾乳洞跡、古代人の居住跡など、神秘的な世界へ誘われます。(受付と喫茶コーナーがある谷への入り口)

 

「糸数アブチラガマ」へ着いたのは観光案内センターが閉まる直前。

懐中電灯を手にガマへ入り、明かりを消すと真っ暗!想像を絶する悲惨な状況の中、渾身的に看護活動をするひめゆり学徒隊の姿が浮かび上がります。(ガマの入り口)

 

琉球王国最高の聖地、世界文化遺産の「斎場御嶽「せーふぁうたき」。

多くの観光客が通りすぎ聖地としての静寂さを損ないかねない中、3世代と思われる家族が静かに祈りを捧げていました。(了解を得て撮影)

 

「インターリュード」ボーカルとピアノ、ベースのジャズライブ。店内に客は私一人。とても贅沢なひと時でした。(歌手 与世山澄子さんと)

 

伊計島など4島を海中道路で走り抜けながら心惹かれたアダン。

 

ヒューマンドキュメンタリー映画祭《阿倍野》では、柴田昌平監督「ひめゆり」、三上智恵監督「標的の村」、ジャン・ユンカーマン監督「沖縄 うりずんの雨」を上映。主権を侵害され続ける沖縄の現状に強い憤りを覚えました。

 

米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に反対し、「沖縄の米軍基地問題は日本全体の安全保障の問題であり、国民全体で負担すべきもの」という故翁長沖縄県知事の訴えを受け、先月、米軍基地のない自治体を含む全47都道府県の知事会が、日米地位協定の抜本的な見直しを初めて日米両政府に提言しました。

 

日米地位協定の卑屈で不平等な内容を知れば知るほど、自国民を守ろうとしない政府の強権と無策に怒りがこみ上げます。

 

基地を本土へ移し、政府も本土の人たちも日常生活の一部としてその存在を実感しない限り、主権、人権を無視され、強制的に財産を奪われ、生命を脅かされる沖縄の人たちと共通の認識を持つことは難しく、自分には関係がないという無知・無関心が続くのではないでしょうか。

 

読後、その思いをより強くした一冊。

 

「毒殺魔」若一光司 著

 

基地問題を軸に、沖縄の歴史、自然、やんばるの森が育んだ個性的な生き物たち、それらが絡み合い一気に読んでしまった驚きの展開。示唆に富んだ社会派ミステリーです。

 

知ること、考えることの大切さに気づかされます。