小さな幸せとチモの異変
 
空手の話はこの辺にして,またチモとの生活について話すとしましょう。
 
三人の共同生活が二年目を迎えた時、

ボロアパートから新築の小さい一軒家に変わっていった。
 
一番嬉しかったのはまだ持ち物もあまり入ってないちょっとだけ広い部屋の中で日溜まりの木漏れ日でうたた寝している気持ち良さそうなチモが自分といる事だった。
 
共に辛い時も楽しい時も二人で乗り越えてきた。

奴は奴なりに寂しい思いをしてきたのを知っているだけに
チモの安心仕切った顔を見て本当に家を買って良かったと
心の中で喜びを噛み締めていた。

そしてまた新たに一人の家族が我が家にやってきた。
 

そう俺達の愛娘である。
 
平成17年2月23日午後6時ジャスト我が家の可愛い家族がまた増えた。
 
結婚後なかなか子供に恵まれないでいた我が家にこの神様からの贈り物はまたオレの人生を大きく変えたのだった。
 
もう生まれる時は大変な騒ぎだった。
 
 
付き添いで分娩室に入りカミさんの手を握り締め、

[気合いダーッ!]
夜勤明けの寝不足ボケボケ頭
でオレが頑張り過ぎて生まれた時はえらい興奮と安心感で
紫芋」みたいな色をした我が娘を見てフワッと倒れそうになってしまった。
 
でも自分の分身である娘を見ているとオレが子供の頃に
味わった孤独感とか喪失感は絶対に味合わせたくないと
心に堅く誓ったのだった。
 
そして娘も素直にすくすく育ってくれ一半歳になり、
チモも十歳を迎えた頃丁度年末に差し掛かった頃だったかチモに深刻な変化が表れ始めたのだった。
 
ここから先はオレにとって最も辛くて悲しみをぶり返してしまう話なのでちょっと書くのは辛いのだが、
 
今もそれを考えると胸の奥底を切り裂かれる思いであまり思い出したくないだけど、、
 
だが、それを書かないとオレとチモとの人生の一区切りが
終わらないので書かなければならないんだよね🐕