三人の新婚生活
三人の新婚生活 というほどの事でもないがオレは変則勤務
で三交代の生活、
カミさんは普通の会社勤めでおまけにカミさんは湘南から新宿まで約二時間の通勤で朝五時には起きて夜は八時半過ぎないと帰ってこれない生活が二年も続いた。
電車通勤で二時間以上も電車の中なんていったらオレにとっては拷問以外の何物でもない。
車通勤が殆どの自分と違って本当に想像出来ないくらい
大変だったに違いない、
信じられない程のギュウギュウ詰めやイライラ、人の山を毎日体験しているのである。
カミさんはよくこんな状態を二年も頑張ってくれたと思う。
本当に感謝である。
さて自分はというと、
早番の時は朝三時に起床してまずはチモにオシッコウンコ
をしてもらう事から始まる。
そして顔を洗い、
便所を済ましボーっとしてると
「オヤジ早く飯!」
とでもいいたげに私の見ているテレビの目の前に来て、
とでもいいたげに私の見ているテレビの目の前に来て、
「ウォンッ!」
と一言。
「あー悪ぃ悪ぃ!」とオレ。
気持ちを切り替えて奴の飯を取りにいく。
その間チモはまたまたオヤジの仕事を増やしてくれるのだ。
奴はテレビの前に伏せをして待っているんだが有難い事に大量のヨダレを床に滴らせてくれるのである。
「メシだメシダッ!」
ともう全身をブルブル震わせてメシモードに突入してく
チモのパワーに暫し圧倒され口をポカーンとして奴が
メシを食い終わるのを眺める。
食い終わるとこれまたそんなに食器をピカピカにしなくて
もいいだろうにと思うくらいベロベロ舐め倒し新品の食器のようにしてしまう。
奴の人生の中ではメシは人生の八十%を占めるくらい
大切な事なのだ。
そして残りの二十%はオヤジの方に注がれているみたいだがオレは今まであんな風に本当に美味そうにメシを食う犬は何千頭と見てきた中で一度だって見た事がないので
笑ってしまったなあ。
「美味そうに食うなあお前は」と。
それ見てこっちまで腹が減ってくるようになってしまった。
早番の時はカミさんが起きる前に全ての事を終わらせ
出勤するがその頃にはチモはもうカミさんのベッドに滑り込み
「オヤジ今日は仕事か」
ってな具合で不貞寝しているが、それでももしかしたらと
ってな具合で不貞寝しているが、それでももしかしたらと
確かめるようにべっどの中から顔を出し目を開けたり閉じたりしている。
そしていざオレがドアを閉めて仕事に行ってしまうと、
玄関に慌てて走っていき
「フゥ~ンフゥーン」
とオヤジのいない玄関のドアの前でいつまでも立ったり
「フゥ~ンフゥーン」
とオヤジのいない玄関のドアの前でいつまでも立ったり
座ったりしていたそうなのである。
カミさんの話ではもうそうなると何を言ってもダメで、
ケツを引っ叩こうが耳を引っ張ろうがそこから一歩も
動こうとしなかったらしいのだ。
カミさんは呆れてチモをそのままにしていつものように
会社に出勤してしまうらしいが、その様子を私は見る事が
出来なかったので一回は見てみたかったと今でも思っている。
奴の様子が目に浮かぶようである。
あの頃はたまにオヤジの
仕事場に連れていくと大喜びで会社の人達に愛想振り撒き駆けずり回って大量のウンコを爆晩のようにお見舞いしていた。
奴は嬉しくてたまらないらしく一人でグルグル回ってはオヤジに遊べ遊べとおねだりしてくる。
呆れて見ていた会社の同僚が
「まるで全身毛の生えた子供ですねえ」と。
「まるで全身毛の生えた子供ですねえ」と。
本当にその通りであった、
あんなに表情の分かり易い奴はなかなかいないのではないかと思う。
「お前は分かり易い奴だなあ」
なんて笑ってしまった事を思い出す。
しかしカミさんの方はというと又少し違っていたようで
最初の内はちょっとやり難かったみたいだった。
続く😊