こんにちは、歯科医師の飯坂友宏です。
先日、千葉でおこなわれた第28回日本有病者歯科医療学会総会に参加してまいりました。
今回は日本歯科薬物療法学会と同時開催ということもあり、主に抗菌薬(化膿止め)などの薬の適正使用についての最新の知見を学びました。
なぜ今更、そのような薬剤の使用方法が重要視されるかというと、報道などでもご存知の方もいると思いますが、多剤耐性菌の存在ですね。
多剤耐性菌というのは世界的な大きな問題となっていますので、未来のためにも薬剤の使用方法など適切な対応をすることが我々医療従事者には求められています。
また歯科医療にとって、この菌というのは切っても切れない関係です。歯科の2大疾患である、虫歯と歯周病はいずれも細菌感染が原因です。
口の中の、細菌数は絶対にゼロにはなりません。なので、どれだけ数を減らせるかというのはとても大事です。
最近話題の舌がんについて少し触れたいと思います。
舌がんは初期の段階では口内炎と非常に似ていて一見してなかなか診断がつきません。
簡単な見分け方として、触ってみて硬い、2週間たっても治らない、このようなことがあったらがんの疑いがあるので相談していただいた方がよいと思います。
また歯肉がんの場合は歯周病と非常に似ていますので、これも注意が必要です。
実はこれらの口腔癌やそのほかの癌と口の中の細菌は関係しているのでは?という文献はいくつか報告されておりますし、研究が進んでいる分野です。
虫歯や歯周病だけでなく、がんとも細菌は関係しているとなれば、もう歯磨きをしっかりやっていくしかないですよね?
毎日きれいにして過ごしましょう。
三重県松阪市嬉野須賀領町507-1
医療法人尚志会 林歯科医院
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