小芝風花のリレー出演
『べらぼう』で小芝風花が花魁瀬川を熱演。その後時間を置かずにNHKBSでは彼女が主演のドラマ、『あきない世傳金と銀2』が同作の主役である小芝風花が演じていた。
同じ髷もの(時代劇)で先ほどまで花魁上がりの奥方役をやっていたのに、今度は大阪天満で反物屋の女将さん役。まあなんと都合のいいリレーのタイミングだ。
瀬川、お咎め無しとなって重三郎に求婚されるもそのまま行方知らずになり、『金と銀』の世界に戻っていき、同じ江戸時代といってもまるでワープしたように見えました。もしかして番組同士で連携していた。あるだろうね、NHKでの同時時間帯での放送はできない。
この物語も前シリーズをわたしは観ていて彼女の髷ものもいいなとおもってたところ、今年の大河では準主役の花魁役で登場。とにかく昨年はアチコチのテレビ局ドラマで、いやこの数年、彼女の姿を観ない週はなかったくらいドラマに出ずっぱり。特にNHKでの出演多数。それが今年も続くのか、いやいや売れっ子だなぁ。
彼女がNHKの制作者達に好まれるのはその素直さと清潔感だろう。女郎役をしても決して汚れ仕事だとは見えない。ということは正直色気というか妖艶さとは無縁の人であることだ。同じ女郎屋のシーンに出演している松の井役の久保田紗友の方が、色気もあだっぽさもあり、少しただれた女郎らしく見える。
であるので、彼女の持ち味としては反物屋の女中上がりで商売の腕を買われ大女将の目に叶い、その家の長男から次男、そして三男の嫁となった商才のある女将さんの方が似合っている。正直画面のを観ていると花魁華の井なのか、反物屋の女将さんなのかの区別はつかない。
しかもどちらもチャンネルはスタッフも異なっているが、NHKで制作していてそれがいいのか、と思う。いえ、わたしは以前から彼女を応援していますので、気にはなりますが愛らしく、安定感のある彼女の演技は好ましくおもっております。
とはいえ退場と登場とのタイミングが同じ日というのは観ているこちらがまごつきます。もうすこし『金と銀2』の放送日付をづらしてくれれば良かったかなと。これが一月後だと、『べらぼう』とはイメージが重ならず、それはそれで多少懐かしくじっくり観られたものを、いや観ますけれどね。
う~ん、瀬川退退場のあと間もおかずの風花嬢の時代劇は…。NHKの番組構成、視聴者の身になってちょっと考えてよ。せめてひと月はほしいな、瀬川退場の余韻がね、無くてね。