西園寺さんの最終回
前回の展開から楠見君の家出、ではなく引っ越しの荷物作り、と引っ越し先へのお手伝いさん&ルカの託児所への送り迎えの人を募集していたが、その際に下北半島でイタコの経験のある女性ながら、しっかりした人を楠見が採用した。
で、この人はどうやら西園寺さんの妹の出産に立ち会った人と同一人物ではないか、つまり西園寺さんが家事をしないきっかけをつくった実母であろうとわたしは推測した。
それは最終回でドンピシャリ、大正解。高畑淳子さんであったが、最後の最後に出てくるには大物過ぎてピンときた。という展開での最終回。ま、ルカの家出などあって結局、母と再会し娘の西園寺さんと母とは和解し、では西園寺さんと楠見がそのままうまくいくかと思いきや、ルカがどうしても納得せず、様々なアプローチをとるのだが、それもあまりにもドタバタしすぎて、なにがなにやら。
ジジ、ババ、などの大家族芸、大奥芸や、修学旅行芸などルカが西園寺さんと楠見パパとの恋愛でルカの居場所づくりを、いろいろやってみせるのだが、ルカは実母を慕っているのでなかなかこれでいい、とはいわない。
でまぁアメリカから誘いもあって、三人してアメリカへと旅立つ、ルカは母の顔が西園寺さんと楠見との間に見られたということで納得した?、なんとなくうやむやなのだが、いきなりFin。
これで問題が解決したかどうかはわからないが、西園寺さんが夫として楠見を手に入れ、ルカもアメリカにいくことを承知しての旅立ちであった。偽家族はつづく…、チャンチャン。
って、それでいいんかい、という結末。問題は解決していないのでは。本当にルカはこの事態を納得してアメリカに旅だったのか。アメリカにいってもルカが実母を慕う気持ちは変わらないとしたら、偽家族はずっと偽家族で西園寺さんと楠見は夫婦になれるのか、わからない。
例え西園寺さんと楠見が実質的な夫婦になって、とりのこされるのはルカだろう。彼女だっていずれは大人になり二人の関係の実態を知ることになる、それを期待するか。
本当に偽家族のままなのか、それとも少しは実家族に昇格していたのかはよく分からない。いずれにせよ、ルカ次第ということで、三人ともアメリカへ旅立ってしまったから真実はわからない。そうそう、西園寺家の愛犬リキ(ボーダーコリー)はどうなたんだぁ、犬好きのわたしはものすごく気になる。貨物便でアメリカに送られた?、かどうか気になる。
あと2回ほどあれば、違う着地点が見つかったとおもうが、最終回は笑いを取りすぎていてちょっと前回の西園寺、楠見との切なさがどこかへ飛んでいき、納得できない終わり方でした。
ネットニュースではベタボメだったが、わたしはちょっと、いえ大分不満。
とはいっても今季の中ではいちばんおもしろかったドラマで、松本若菜嬢の演技力の確かさが一番の収穫。これで全国区の女優さんになったことが長年脇役に徹していた彼女を推していたわたしは、若菜嬢が主役となり本領発揮してくれて嬉しい。
あのお顔ですからセリフはあるが、哀しい役、シリアス役でのバイプレーヤーであった若菜嬢がこのようなコミカル&デキ女役をしてくれて、満足。