50㏄バイクの販売中止 | きつねの部屋ブログ版

50㏄バイクの販売中止

 販売中止と書いたが、製造をストップする、ということではなくこれから以降も製造しないことを、世界で売れたバイク№1スーパーカブで日本のみならず、ベストセラーバイクを製造していたホンダがこれを決定した。

 

 この決定に至ったのは地球温暖化防止策である目の前に迫った排ガス規制に適用しないガソリンエンジン車への対策のためである。発売当時商用に使われていたこうした小型バイクの需要に対する生産も、採算がとれず減ったからとも考えられる。

 

 わたしの子供のころ、そば屋へ出前を頼むと当初は自転車、後、経済の発展と伴にこのカブのオカモチを後ろの荷台に付けた装置(なんという名前か忘れた)で運んできたことを思い出した。

 

 それ以前、蕎麦の重箱を何段にも重ね、店員は右手で自転車のハンドルを握り、左手で蕎麦のタワーを持ってい走る、まるで曲芸である。これ、実際に子供ころみた風景。

 

 その名残が、スーパーカブの右手でアクセル、左手は回転できない固定グリップに繋がる。

 

 とにかく軽量で操作性のよさがカブのモットー。その技術が継承、洗練され、次第にツーリングなどの趣味としてのバイク使われ、このカブからモンキーそして、エイプなど車体デザイン、排気量などの増もあり現行免許制でいう125cc、原付二種といわれるクラスに繋がっていく。

 

 わたしの今の100ccバイクもその流れを受けているものだ。カブのようなオートマではなくマニアルな本格的な操作が必要で、大型バイクを3代乗り継いだ後に購入し、山梨、長野には数えきれない程。岐阜、福井、関西、そして四国一周をこのバイクでツーリングをしたことがある。

 

 100㏄では高速道路には乗れないので、当然下道を走るが、これが快適、痛快。山の中の細い地図にない未舗装林道など走り、果たしてこの先集落に繋がっているのかもミステリー。

 

 集落に出た時の感激は安堵、安堵。もし行き止まりであっても大型バイクと違い、軽いので狭い下り坂を昇り返すとしても楽々。今でも手放せない愛着を感じている。

 

 バイクメーカーではこれからも強まる排ガス規制に適応しない50㏄クラスを廃し原付の定義を125ccクラスを原付免許と称し、自動車免許を持っていれば現行の50㏄と同じように乗ることができるようになる。

 

 確かに現在50㏄クラスのバイクは見かけることが少なくなった。しかしそのクラスは日本の復興に寄与していて、またバイク好きも、大型バイク乗車の先に、このような小さな排気量のバイク(マニアルならなお良い)を操る喜びを与えてくれたことは確か。

 

 面白いですよ、小型バイク。