北朝鮮からの贈り物 | きつねの部屋ブログ版

北朝鮮からの贈り物

 最近の北朝鮮からの話題といえばミサイルや衛星と称するロケットの開発、発射ばかりではない。

 

 なんと韓国に対して紙屑、汚物(おそらく人糞などであろう)を風船に付けておくっているという。北朝鮮にしてみればそれらの処理を韓国にしてもらい、かつ厭な思いをさせるということができた。

 

 これに対抗して韓国前左翼政権が北朝鮮との国交回復を調整した結果、国境近くの政治宣伝や民間放送などいかに北朝鮮の文明が遅れているかを大音量のスピーカーで北朝鮮へ放送していたことを取りやめた。しかしこの風船汚物作戦をみて現政権は宣伝放送は再開させる判断をした。 

 

 どちらも、どちらではあるが、さすがに北朝鮮がミサイルを韓国に向け発射すれば戦争になることは必至。で、相手国が嫌がる汚物作戦を実行、ちょっと情けなさを覚える。

 

 ただ、互いに武器の多寡で敵対している現状を考えれば、汚物では人間は死ななず、互いの軍事で攻撃での意識がエスカレートしているとは感じられない。とはいえ住宅に落ちたらそれは迷惑この上ない。

 

 ただ可笑し味を感じないわけでないが、これは子供のやることで一政府がやることではない。北朝鮮の言い分は韓国のアメリカナイズされた文化、文明を自分の国民に知られ、相対的に貧しいと思われるのが嫌なだけなのだろう。

 

 自らの文化、文明(原子力開発、ロケット開発は別にして)は韓国に劣ることを認めた結果である。で、ま、子供じゃあるまいし、とはわたしは思う。

 

 ただこれは北朝鮮の国の政策であるということで、権威あるキムジョン・オン主席の妹である側近といわれる彼のキム・ヨジョン女史が指令したことのようで、なんともはや、である。

 

 汚物を敵に落とす、という戦法は戦国時代にも天守での攻防戦で城側が使った手段でもある。でもそれを使うことは最後の手段。石、熱した油などがなくなった時の最後の手段。

 

 北朝鮮はその最後の手段として汚物風船を使ったわけではあるまい。ようは嫌がらせ、児戯の類だ。これで互いの国威の優劣は決まるわけはない。

 

 北朝鮮の国民(人民といっているようだが)は、貧しい暮らしであることを対比する他国の状況が入ってこないことで、今の現状に不満は感じながらもそれが当たり前とおもわされていて、そうでなくとも強権国家内では不満を口にすれば刑罰の対象になる、といわれている。

 

 汚物風船が北朝鮮の軍事への偏り、貧困の現実をそのまま映しだしているように見える。