富士登山規制強化 | きつねの部屋ブログ版

富士登山規制強化

  丁度今頃ゴールデンウィークの真っ最中で、クルマから降りてアッチ、コッチと観光地を訪れている方々がおられるでしょう。

 

 海外の観光客の一番人気は、そう富士山。昨日も山梨県富士吉田のなんの変哲もないコンビニ前に観光客が集まりその道路の前を横断したり、歩道をはみだしたりして交通事故になりそうということで、市役所が規制のために歩道に柵を設けたり、向かいのコンビ二の上空が見えないように黒い幕を張ったりしたと、テレビニュースでの報道があった。

 

 なぜ、それはそのコンビニの屋上の向こうに富士山がくっきりと見え、まるでコンビニから起立しているようでデザイン的に奇異だからだそうだ。銭湯の湯船の上の看板絵のような、あり得ない光景が珍しいのだろう。

 

 芸術作品のようにみえた、と、どなたかがSNSに載せて外国人観光客同士で話題になり、上記のような騒動になったという。

 

 コロナが明けて今年はコロナ前の外国人観光客の増加が顕著になってきて、こうした「事件」もおきるようになり、一部の観光地だけに人が集中するオーバーツーリズム(観光公害)の様相が顕著になってきた。

 

 どこの観光地にいっても人、人、人。建物、風景を観るより人を見に行くようなものだ、といったため息も聞こえる。といって、20年も前から一生懸命に日本政府が外国からの観光客を誘致した結果でもあり、ただ予想以上にSNSなどの見知らぬ個人同士の情報通信が発達した結果、このような仕儀になったということ。

 

 そしてこの項にもでてきた富士山、五合目までバスやクルマで昇れることからコロナ前よりも人が増えるという予想がある。外国人もだが、日本人の登山者人気もあって、それに外国人が簡単に登れると思えるくらい頂上が近くに見える。

 

 こうして半パン、Tシャツで富士山に登る外国人もこの数年増えてきて、いよいよ登山規制を今年から始めると今朝の新聞に書いてあった(読売新聞5月4日)。

 

 外国人が、というより以前から問題になった山小屋で泊まらずいわゆる弾丸登山といわれる五合目から一気に頂上を目指す特に若い人が問題となり、こうした人達のなかには気圧減少で体調を崩し山小屋や山を管理する山梨県にお世話になる人も多く、これ以上こうしたことを出さぬように措置をしたということだ。

 

 以前から試行検討していた山梨県側5合目ゲートからの登山使用料を2,000円徴収し、また入山も午後4時から翌日午前3時まではゲートを閉鎖、混雑緩和と無謀登山防止を計る。

 

 但しこれは山梨県側だけで、静岡県側にはこのような規制はない。静岡県側は山梨ルートよりも登山道は整備はされておらず、山小屋も多くはなく東京からの直通バスもなく交通についてもやや不便ではあるが、それでもこちら側へと回ってくる登山者が増えるのではと予想される。

 

 いったように山梨県側は小屋も多く、もし事故や気分が悪くなり動けなくなっても誰かが通報してくれる確率は高い。また夜間でも大勢の人が登っているので発見も早い。

 

 初心者はやはり山梨県側で午後から登り、小屋で一泊し頂上を目指す方が良いとおもう。山登りといっても地形が単純でただただ砂地の上の登り一辺倒。でもその達成感は日本一の富士登山ならでは。日本人なら一生に一度は登りたい、ですよねぇ。