徴兵制復活 | きつねの部屋ブログ版

徴兵制復活

  ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルのガザ地区への攻撃、この連続した「戦争」が第二次大戦後、そしてアメリカとロシアの対立が収まったとされる90年代以降、次々と第二次大戦に参戦した大半の国が徴兵制を止めたことで「徴兵制」への揺り返しが起こしていいる。 戦後は各国が強調路線をとり、輸出入など経済的な結びつきを強め多少の齟齬があっても話し合いで解決する道を選んだ。

 

 が、上記のような「戦争状態」が発生し、元から対立していたアメリカとイラン、日本と北朝鮮、そして中国など経済を超えたある種の危険な兆候も見え始めている。

 

 特に欧州ではすぐ隣の東欧で戦争が実際に起こり、他人ごとでは済まされない事態となっている。

 

 意外に思われるようだが、福祉国家が多い北欧のフィンランド、スウェーデン、ノルウェーはこの度のロシアからウクライナへの攻撃を視て自国防衛のために独立国家として徴兵制をひいた国もあれば2010年から復活した国もあって、国民の義務として兵役を強化した。

 

 旧ソ連に支配されていたラトビア、エストニア、リトアリアはソ連からの独立後既に徴兵制を復活している。スイスはご存じの通り大戦前から自国防衛の路線をとっているし、お隣りオーストリアも徴兵制を復活させた。

 

 そして一次、二次大戦を起こしたドイツもその反省から2011年に徴兵制を廃止したが、この度のロシアからウクライナへの攻撃で現在徴兵制を復活の検討をはじめているという。

 

 軍隊があるから戦争を起こす、という意見がある一方、では軍隊が無ければ戦争は起こらないかというとそれもない。

 

 今回のロシアのあからさまな侵略戦争でそうしたロマンは消え、欲しいものは武器を使っても獲りに行くことが露呈、大戦前にもどってしまったようだ。

 

 イスラエルとハマスとの戦闘も、互いに遺恨をもっているので、この際イスラエルはアラブ系住民を叩き潰そうとしていることは顕か。一大支援国アメリカの言うことも聞く気はない。

 

 一度武器を使ってしまうと火が燃え広がり、どちらかが燃えカスになるまで続けられるのが戦争だ。大戦後謳歌していた若者たちの自由がまた侵害されるといった流れが止まる、そんな心配をするような事態にならなければいいのだが。

 

 日本も例外ではない。大国になってしまった中国と向き合うことになってしまっているのが現状。小競り合いが大戦になってしまうのは常なる道。

 

 今の日本は中国には勝てない、これは絶対の事実。人口、武器の数は中国が圧倒している。いざ戦争となれば自衛隊員だけでは戦えない。といってアメリカも本当に日本を守ってくれるのかはわからず、結局日本の若者もアメリカ製の武器を持たざるを得ないことになるのではないか。

 

 いずれにしても今日本にはそんな緊張感はない。が、考えておくに如かず。そんな日が来ないことを祈るが、分からないのが怖い。