ブラタモリ永遠に | きつねの部屋ブログ版

ブラタモリ永遠に

 『ブラタモリ』、既報のとおり3月9日が最終回となった。といって特にお別れなどのメッセージもなしで普段通りのエンディング、『ブラタモリ』らしかった。

 

 そういえば第一シリーズも何回か『ブラタモリ』の舞台となった渋谷が最後で、その時も”挨拶”などしなかったような。

 

 今はもうない渋谷川の脇にあった飲み屋横丁でタモリが「ビールでも飲んでいくか」と声をかけ、それにアシスタントの久保田祐佳アナが「そうですね」と応じてのエンディングであった。

 

 それから4年の月日がたち、『ブラタモリ』が京都のパイロット版を経て再開、それもいきなり。 

 

 今回の新シリーズでの最終回も同様に、特に別れの挨拶などなく普通のエンディングとなって『ブラタモリ』らしく特に含みももたさず終わった。

 

 歴代のアシスタントアナは東京のアナウンス部から抜擢された女子アナ達が務めたが、野口葵衣アナは番組中も所属は福岡局で出張してタモリと現地で合流という変則的な形になった。

 

 考えてみれば大体全国を舞台にするのであるから特に東京アナウンス部の所属していなくてもいいわけで、それも『ブラタモリ』という現地でのブラブラ取材であればどこに所属していようと関係はない。

 

 その野口アナも新年度からは東京アナウンス部に所属するとのこと。あの「うふふふ」と笑う姿はさすがに『ブラタモリ』だから地がでたのだろうが、ニュース原稿を読んだり、バラエティの司会をすることがあっても「うふふ」が聴かれることはない、とはいえないかも。

 

 歴代アシスタントの中でも不思議チャンであった野口アナ、真顔でニュースを読む姿も見て観たいものだ。

 

 野口アナの前任であった浅野由香アナはオメデタでしばらくは画面に登場することはなくなるのが屈託のない笑顔が心癒す彼女を推すわたしとしては寂しい。

 

 しかしなんといっても初代の久保田祐佳アナには思い入れがいまだにあって、まだ番組が安定していない頃からタモリが自らの興味の下で主導し、アナウンサーが聞き役で受けるという『ブラタモリ』スタイルは、このコンビが作ったもの。

 

 プロット版キャットストリート編で、タモリが「あれなんだ」といって久保田アナが駆けていって調べて戻る、といった演出ではない番組の作風が新鮮であった。

 

 第一シリーズは江戸が東京になったのは、がテーマであっちこっち都内を回った。それまだあったグルメや有名な観光地ではなく、道や街のなりたちには地形が関係している。などなど。しかもわたしが子供の頃暮らしていた場所が次々とでてきて歴史好きのわたしの興味をひいた。

 

 こうしたぶらぶら歩き番組は初めてで、それもお笑い芸人と目されていたタモリが地形から人の動きを読み解くといった今までにない文化的な番組で、博識のタモリが嬉しかった。解説者の先生の質問にも即答、凄い人だなぁと感心した。

 

 お笑いタレントであったタモリが博識であったという事実が番組をこれほど長きに亘り維持できたのも最初に新人アナであった久保田祐佳アナのおっとりお嬢さん振りが功を奏したから後へ続いた、とわたしは何度かここにも書いた。

 

 ま、とにかく間は空いたが2008年の渋谷キャットストリートのパイロット版から2024年の指宿編までの16年間、楽しませてくれた教養バラエティ番組『ブラタモリ』。お疲れさまでした。

 

 また一年に一回でもいいので特番『ブラタモリ』、放送してくれることを楽しみにしています。