男は個、女は集団 | きつねの部屋ブログ版

男は個、女は集団

 昨日の『チコちゃんに叱られる』のチコちゃんの問いの中に、「なぜお年寄りの女性はフラダンスを始める」のか、があった。

 

 登場した解説の先生によると、人生の到達点としての自己実現を求めるから、とのことだったが、具体的にいえば物欲や性欲がなくなり、それなりに自己を確立すれば残るのは先の見え始めた人生のなか、やりたいことをする、であった。

 

 それにはいろいろあるが、趣味に生きることが達成点になると考えられ、女性はダンスなどを選ぶことが多く、それにメリットを感じているから、であった。

 

 特にフラダンスは動きそのものは激しくはなく、お年寄りになって始めてもついていける程度で、しかも同じような年ごろの女性たちと一緒にレッスンすることによる効果は女性が本来持つ同性の繋がりもできるからと先生はいった。

 

 なるほどと思ったのは古代から男は狩猟に出て、女はムラに残り木の実や食することができる食物を採取、そしてムラに生まれた子どもたちを共同で面倒をみた、そういうDNAがよみがえったのでは、とわたしは考えている。

 

 先祖帰り、といっていい現象が女性のお年寄りによるフラダンスなのかと。

 

 実際フラダンスを始める生徒さんたちは年配の女性も多いのは事実。インタビューをしてみると「激しい動きはない」、「友達ができた」、「練習し、ステージに立てることが嬉しい」など自己実現と友人を同時に獲得できることを喜んでいた。

 

 反対に男は年を取ると個になりたがる傾向があり、集団生活は働いている時でもう懲りた、で、一人に成ったら自分だけの趣味をやりたい、と思う。

 

 釣り、ジョギング、単独の旅行、山登りなど群れることはもういい、と個をむしろ楽しむ傾向がある。これらの弱点はコミニケーション不足になりやすく孤独との背中合わせになってしまうことか。女性と同じように趣味仲間ができればそれは防げる。

 

 女性の場合子を産み、子供が幼稚園などに通えばママ友というものができる。互いに経験した出産といった出来事で共通項ができるので話が通じやすくなることもあるだろうし、「仲間」との情報交換がプラスになる。

 

 とはいっても集団は妬み、嫉みの温床にもなってしまい、かえって辛くなることも。おそらくそれは家庭と社会が別々に存在するからかとわたしは思う。

 

 原生時代のように仲間内で生死を共にするということであれば、男も女も現代のように生活や仕事とコミニティは別々ということもなく、内々の争いもそれほど起こらなかったであろう。

 

 であるのでチコちゃんの問いの「なぜお年寄りの女性はフラダンスを始める」は現代も人間はそれほど変わっていないことを教えてくれた。