いい話で泣くわたし | きつねの部屋ブログ版

いい話で泣くわたし

 わたしは基本泣き虫である。ドラマ、映画はもちろんのことだがアニメ、それも「おじゃる丸」のような、子供向け(とはおもっていないが)ギャグアニメでも感きわまって泣いてしまうことはある。もっとも泣くのは「いい話」に限るが。

 

 わたしがいい話と思えるシーンは、友情だったり、愛情だったりがわたし基準に達していたら、というのが条件だ。

 

 新作が出来ても何度か既に放送された回でも再放送される「おじゃる丸」。NHKでは現在大河ドラマ「光る君へ」をバックアップする番宣番組が多い。歴史番組もだが、千年前から月光町にタイムスリップしてきたヘイアンチョウのおこちゃま貴族である「おじゃる丸」も例外ではない。

 

 もうずっと以前になるが、このシリーズに青年になったおじゃる丸が登場し、新しいエピソードが加えられ新シーズンでも随時再放送で旧エピソードを観ることができる。「おじゃる丸17歳」もその中に入る。この17歳のおじゃる源氏の登場によっておじゃる丸の未来が展開でき、話しが膨らんだ。

 

 普通のタイムトラベルドラマでは同じ空間に過去もしくは未来に同じ人間は存在できない、存在したとしても逢ってはいけない、との決まりがあるが、これがまたちょっとしたサスペンスで、映画観客、ドラマ視聴者たちをドキドキさせる。しかしアニメであればそんな縛りはなく、青年おじゃる丸と、5歳のお子ちゃまおじゃる丸が共演したエピソードも何回かあった。パラレルワールドであり、漫画ですし。

 

 そのヘイアンチョウのおじゃる源氏の物語作者であり、5歳のおじゃる丸の家庭教師である赤紫式部の書いた小説がヘイアンチョウで大ブーム。現世?のおじゃる丸とこれまた彼の笏をエンマ大王命じられ取り返そうとする小鬼トリオのリーダーアオベエが、物語上おじゃる丸と共に成長し、親友となって未来で青年となったおじゃる源氏との友情を描いた回があった。

 

 歌(短歌)と舞(まい)が得意なおじゃる源氏。対して歌も踊りもそれほどではないアオの中将。閻魔界のエンマ大王によく似た天皇から吉日に舞を披露せよ、と二人に命が下される。おじゃる源氏は舞の稽古に通うがパートナーであるアオの中将は舞が苦手で稽古に参加せず。

 

 おじゃる源氏が彼の様子をそっとみていると、アオの中将なりに一人で練習をしていた。そこでおじゃる源氏が誘い、二人して舞の稽古を行う。ここでこの二人の友情はいつ始まったかのエピソードに移る。

 

 二人の出会いはアオの中将が雪の降る中、傘をさし歩いている。とある屋敷の前の門の下で佇んでいる青年貴族がいた、それがおじゃる源氏。アオの中将が声をかけると青年貴族は名をおじゃる源氏といい、自分のわがままで母を使いに出し申し訳ないので帰りをここ(自宅前)でまっているのだ、と答えた。

 

 それを聴いたアオの中将は、では一緒に待とうと、自分がさしていた傘をおじゃる源氏にさし掛け、おじゃる源氏の母が来るまで二人は雪の降る寒い中二人でおじゃる源氏の母を待った。というところでわたしの眼が潤んだ。

 

 それこそおこちゃま向けのギャグアニメだし…、ま、そんな人間なんですワタシ。

 

 で舞の方はどうなったかというと、天皇や皇族、貴族たちを前にして二人してブレイキンを披露、やんややんやの喝さいを浴びる、オシマイ。

 

 追記 このおじゃる源氏シリーズ、さまざまな月光町の女性(カズマもいるよ)キャラが姫役で登場したが、昨日一応の決着がついた。「なにせマロが美しすぎるので…」とイヤミなく自賛するおじゃる源氏。彼はヘイアンチョウではもうモテモテ。その本命は、と。そうやはり美味しいヤキモチ作りがお得意の、あの方です。

 

 その内容はいずれまた再放送されるであろう。