大坂万博盛り上がらず | きつねの部屋ブログ版

大坂万博盛り上がらず

 あと2年とまじかに迫った「大坂・関西万博」。だが未だパビリオン(展示会場)が一つも建っていない状況だという。

 

 120余りのパビリオンの内50は参加各国が自前で建設し、自国の製品、あるいは文化の紹介などを行う。現在建設の発注もなく果たして間に合うのかギリギリの状態であるらしい。

 

 主に欧州やアメリカ、ロシアなどの大国はウクライナ戦争やそれに伴う物価高騰など自国の先行きさえ怪しい状況で、万博が眼中にあるのかどうかも怪しい。

 

 では新興国代表であるブリックス、またグローバルサウスといった国々は本来なら現在の経済振興のアピールの場にすべき万博への関心があるはずであるが、動きはとても鈍い。

 

 「万国博覧会」という発想そのものが今や古く、ほぼ70年代から90年代にそれは終わっているとわたしは考えている。

 

 近代になってイギリスから始まった産業革命は、「革命」という名にふさわしく労働という人が行っていたものを機械が代わりに行う真に革命であった。

 

 以来欧州中心に発展してきた新規技術の展覧会や文化を紹介し、地球に住む我々に均一化、と反対に地方それぞれの文明の推進と文化の差異を見せつけてきた。その発表の場が万博であった。

 

 今や何年に一度開催される「万博」は、毎年新しい技術が出てくる現在においてはその意味は薄てきた。

 

 今回の万博は冒頭述べたようにウクライナでの戦争が”その気”にさせてくれないのではないか。いままで内戦や、政府を転覆させようとするなどの紛争はあったが、本格的に領土を争う大規模な戦争は久しくなかった。

 

 しかも現在進行形だ。こんな状況で万博を行える状況か、とは思う。

 

 そしてもうひとつ。東京オリンピックがコロナにより選手たちの活躍はともかく、いまひとつ盛り上がらず、レガシーは汚職事件であった、という事実も大阪・関西万博に影を落としている。

 

 あれだけの大金をかけて、結果はコレか、落胆した人も多かったろう。で、次は万博?。今更新規なモノって見る価値があるのか。

 

 地元で盛り上がっているのか、関西の知人に聴いてみてもそれほどではないようだ。万博は要は開催地域の知名度をあげ開催国の経済につなげたいということが本音であろう。

 

 開催地域、もしくは国での振興の役割しかないのなら今更万国博覧会の名は大げさに過ぎる。

 

 東京オリンピックがアレだったので、札幌で開催を望む冬季オリンピックに異論があるのも理解できる。

 

 現在は「日進月歩」どころか世界中に電波が飛び回り「秒進分歩」で文明は加速、昨日のことはあっという間もなく古くなっている状態。

 

 それを知ることは1秒もかからず、世界中に伝わる時代で驚きは長続きしないのが現代だ。。いまさら数年に一回開かれる万博というお祭りはアナクロといわれても仕方ない。