らんまん好調 | きつねの部屋ブログ版

らんまん好調

 『らんまん』、好調であるらしい。今朝の視聴率の発表では5月21日時点での一週間視聴率17%以上(テレビガイド調べ)とトップを走り続ける。

 

 朝ドラのトップは毎度であるが、せいぜい15%もあれば高い方。

 

 その理由は何だろうか。まず当初も書いたテンポの良さ、次に主人公万太郎が多少落ち込むことはあっても明るくそれこそ「らんまん」なのが視聴者に受ける。

 

 そして彼の御付きである竹雄の好演技。彼一人でも主役を努められるのに献身的に万太郎に尽くす姿が健気でもあるし、時には万太郎を叱る役。志尊淳の美形の存在がむしろ万太郎を引き立てていることが功をそうした。

 

 そして万太郎の運命の人寿美子役の浜辺美波の相変わらずの可愛らしさ。あの笑顔には誰でもやられてしまう。

 

 現在のお話は万太郎が植物誌の編纂を志し、寿美子の母に自分は彼女を迎えに来たいと宣言し、しかしこれから植物誌の編纂に力を注ぐので当分の間は寿美子の実家である和菓子屋へは顔をださないと言った。

 

 ここが清々しい。

 

 そして当時珍しかった西洋から伝わった、石板印刷を依頼に下町までいく、というところで先週の放送は終わる。

 

 いままでの長屋では万太郎、竹雄は歓迎されていた。しかし、職人の世界に飛び込んだ万太郎、この江戸時代から続く職人気質と対峙しなくてはならない。

 

 その親方が奥田英二というのが凄い。いかにも頑固一徹で厭な仕事は即断るといった職人堅気がある。彼に気にいられないといくらお金を積もうが仕事は引き受けてはくれないだろう。

 

 そこで万太郎の意気を見せる必要があって、来週はそこから始まる、と思う。ま、万太郎は人たらしであるのでそこは大丈夫か。

 

 そして寿美子の運命は。あの薩摩の実業家で男爵の称号をうけた男の目的は寿美子を社交界にデビューさせるというのは本物だろうが、傍女(妾)として彼女を囲おうという気満々。

 

 男爵と奥方の一戦がまっているような気がする。もちろん最後には寿美子は万太郎を選ぶのであるが、そこの攻防は見所になる。

 

 ちなみに華族の爵位は公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵であり、男爵は最下位ながら華族(貴族)として権威をもち皇室の藩屏としての役割をもつ。

 

 ただ男爵位は、政府、国に貢献した実業家に与えられる例があり、それも薩摩、長州出身者が多かった。

 

 そして代々その家の家長は、戦後に華族制が廃止されるまで爵位を名乗ることができた。

 

 つまり侍身分に代わる特権階級である。

 

 現在テレビ部門のトップを走る『らんまん』。お坊ちゃんながら誰にでも誠意をつくしながら、知恵をはたらかせ臨機応変に相手に合わせる術ももっている万太郎の活躍はこれからも見逃せない。