武器と甲冑 | きつねの部屋ブログ版

武器と甲冑

 

 

 先日書店でこのような図鑑を見つけた。律令時代から始まり戦国時代までの甲冑と武器をテーマにしている。

 

 いままでもこのような内容の本がでていたのだが、解説が主、イラストが従で緻密ではあるが、専門的過ぎてとっつきにくかった。それに結構な値段もして、立ち読みによる情報収集(#^^#)、で購入までにはいたらなかった。

 

 紹介する図鑑、第一版発行は2020年9月20日、売れ行き好調のため翌年6月には第二版を出版、上に掲げた写真はその第二版である。(内容は変わっていない)

 

 先述した同様の本ではイラストは白黒であった。しかしこれはオールカラーで図のタッチが曲線を多用した漫画風というところで取り付きやすい。

 

 この本の特徴はイラストが主というか全面で、解説文が従という構成され、一見漫画のよう。本文とそれぞれの武具の解説は樋口孝晴氏、イラストは渡辺慎吾氏が担当している。

 

 本書のメインは甲冑の変遷だ。律令時代の朝廷から派遣された軍隊から始まり、平安時代中頃までに武士という集団ができ、鎌倉、南北朝、室町期を経て戦国末期までの甲冑、武具の詳細や、それを身に付けた武士たちの武具の選択、用途、戦術まで踏み込んで描かれている。

 

 そのイラストもすべてが動きを感じさせるもので、実戦仕様の武具の扱いはこうするのか、と納得できるような描き方をしている。

 

 この本によると当時の武士の平均身長は158㎝と現在の日本人と比べればかなり小柄で、乗る馬も馬高(地上から背中まで)129.5㎝と当時の西ヨーロッパの馬よりも小さく、それでもその機動性と耐重量性は大いに武器にもなった、などイラストでそうしたことを示してくれる。

 

 源平時代になる少し前から使われていた甲冑の代表といえば大鎧。そのそれぞれのパーツとその役割、戦闘方法もイラスト化されている。

 

 また戦い方の進化によって上級武士が身に着ける上記大鎧が源平時代、鎌倉時代、南北朝に向かい次第に使い勝手のいい腹巻といわれる従者たちの防具である鎧の姿に似せて変化していたことで、騎乗戦から徒歩戦へ移行したことがわかるよう編集されている。

 

 個人同士の闘いから集団の闘いになったことも打ち物(刀、長刀、鑓)の発展に繋がる。

 

 この他に、城の形状、足軽の登場、悪党とは、なども解説されており、戦国史や歴史ドラマ、映画に興味がある人にはたまらない内容となっている。

 

 書名 「図解 武器と甲冑」 発行 ワン・パブリック 本体2200円+税

 コード ISBN978-4-651-20029-3