サイトカイン ウィルス後遺症 | きつねの部屋ブログ版

サイトカイン ウィルス後遺症

 新型コロナが猛威を振るってから早半年以上がたつ。第一波はおそらく終息したと思われるが、現在おきている感染者数の増加は第二波なのか、それとも人の移動を解除したために起きた第一波の影響下でのことなのかまだはっきりとはしていない。

 

 どちらにしたところで、コロナ禍自体は終息していないのだから、どちらでもいい、といえばいい。

 

 昨日日本でのコロナの感染者数が2万5千人余り、死者がダイヤモンドプリンス号乗船者を含め1000人を超えたという。世界各国での数千から万単位の死者数に比べれば確かに低く推移しているが、ここにきてコロナウィルスによる後遺症の問題が浮き上がってきた。

 

 感染状態が改善し、陰性になっても体の具合が健常時の以前と異なり、呼吸困難におちいり、肺の機能不全が起きるもので、これは「サイトカイン」と呼ばれるコロナウィルスを体内で死滅させる仕組みである免疫作用が暴走しておこるのではないかといわれている。

 

 過剰反応ということである。

 

 コロナウィルスは体内にある細胞の中に入り、細胞組織を壊す。そして次々と周辺の細胞も同様に乗っ取り死滅させ、みずからを増殖させる。それを阻止するために体内にある免疫体がウィルスを呑み込み細胞への侵入を防ぐ。

 

 しかし何かの加減で免疫体の動きが暴走し始めると正常な細胞まで傷つけてしまい、結果細胞が正常に働かずウィルスに感染していなくとも硬化して本来の働きをしなくなる。

 

 結果、正常の細胞にならずに機能不全に陥ってしまい、特に肺組織では酸素が十分に取り込めず、体内各所に送り込まれずに、息切れや倦怠感をおこすという。


 ウィルスに感染し、死に至るのも酸素が体の各所に十分に行き渡らないからだ。

 

 陰性になり退院したのに症状としてはいままで元気に歩けたのが、呼吸困難に陥りすぐに疲れて足がとまってしまうなど、運動機能に影響がでてくるという。また、免疫体が暴走すると血管を傷つけてしまうこともわかってきた。

 

 であるので、新型ウィルスに感染し、一旦陽性が陰性になったとしてもそれで元の体にもどるかは分からない、ということであるらしい。

 

 まだこれ、研究途中なのでどんな体質の人、あるいは年齢の人がこうしたサイトカインによる障害がでるのかは分かっていないが、いずれにせよ新型ウィルスによる影響であることは確からしく、ウィルスには感染はしないほうがいい、という事実は変わらない。

 

 結局特効薬もワクチンもない現在では、人の大勢いる場所へいくことは感染リスクを増やすことにつながることは間違いなく、軽傷だといわれている若い人の感染も、将来的にみれば体に悪い変化も起こる可能性もあるということだろう。

 

 まだまだこの新型ウィルスにはわからないことが多くあり、なにが正しくて、間違っているのか、それすらもつかめていない。

 

 またウィルスは日々DNAを少しづつ変化させ、自分たちを増やす努力をしていて、昨日感染しなかった人たちも、今日感染するかもしれないということをわすれてはいけない。

 

 残念だが、まだまだ新型ウィルスとの闘いはこれからも続く。