きつねの部屋ブログ版
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中傷合戦

 以前はあまりアメリカ大統領選挙に感心はなかった。関心をもったのがヒラリークリントンとトランプとの時である。互いにえげつなく相手候補の弱みを突き、政策合戦にならずキタナイ言葉が飛び交った。当時から流行り始めたSNSの影響である。

 

 こうした政策論争よりも人格を貶めるのがアメリカの大統領選挙なのかとおどろいたものだ。結果口がうまく、相手をののしることがたけたトランプが大統領になって、アメリカという国は民主主義のお手本だと思っていたが、しょせん言葉がキツイ方が勝つというそんなものなのかとガッカリした。

 

 やはりトランプが大統領になると協調などとらず支持者たちにいいように政策を進める。いや自分に都合のいい政策のみをし、彼はアメリカ第一主義をかかげ、アメリカ伝統的な孤立を選んだ。が、それは第二次世界大戦後のアメリカが変容したことと、トランプが他国への介入はせず自国の利益を追求すると宣言し、金の流出をおさえゲインを増やす利己主義なものであった。

 

 前回バイデンに負けたことをいつまでも認めず、傍目からみればあんたは子供か、とおもえるがご本人は強気で国会議事堂乱入の煽動者だという罪をみとめようともしない。

 

 また彼の信奉者たちも騒乱を起こしながら自らの行為は正当であるといってはばからず、前代未聞の国会乱入事件を起こす。

 

 振り返れば日本でも戦後の60年代は騒乱時代。大学生たちがまとまってアメリカとの安全保障条約(安保条約)に反対するといって国会前でジグザグデモを行い国会に乱入、機動隊との争いとなり双方に怪我人もでて、女子学生一人が亡くなった。

 

 そして10年後の70年安保騒動を経て世の中が鎮まる。

 

 民主主義を世界中に広げたアメリカでまさかその半世紀後に同じような国会を民衆が襲うということが起きて、その核にいたのがトランプであり、再び民主主義が危機に瀕する事態となる。

 

 ナポレオンもそうだが、たった一人の人物が世の中を変えることができる。それはヒトラーしかり、レーニンしかり、常に不満をもつ民衆に導火線をつければこのような事態になると歴史は教える。

 

 暴力を煽動したトランプがその暴力で演説中に銃によって撃たれる。おおいなる皮肉である。なので案外アメリカの民主主義はわたしたちが思っているほど完成されてはいないのかもしれない。

 

 大統領選挙で相手をディスることが普通になり、政策論争はそっちのけ。相手のマイナス面を言い立てる、敬意をもたない中傷合戦で勝利したとてどちらもどちら。

 

 ディベートの本場といわれるアメリカで論理よりも差別的な言葉の応酬をするのをみていると互いに憎みあってなにができるのか、とさえ思う。挑発に乗ったほうが敗けという選挙、本当にアメリカは民主主義の王道を歩いている国なのだろうか。

 

 基本男の国であり言葉も含め、暴力でものを解決するといった国であると思う。

 

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