チェーンドライブのアライメントが出た事に伴い、アクスルシャフトにカラーをセットしますが・・・
このカラーのサイズを割り出し、ステンでワンオフ作成。
同時に、テールも位置決めして、Rフェンダーの塗装へと進みます。
アクスルシャフトのカラーの寸法が出たところで、シーシーバーとフェンダーのステーも位置決め。
しかし、このRフェンダー・・・商品としてのクオリティは求められず。
クオリティは、各自で・・・
そんな扱いの商品です。
なので、フェンダーの美しいアールもじっくり見ると出ていません。
それらを修正して、塗装していきます。
ここは、オーソドックスに「黒」で。
最近のハーレーの新車にも、よく見られる塗装方法かと思います。
タンクを「黒以外」に塗り、他はベーシックな黒で統一・・・というね。
シルバーの突起のようなモノは、サドルシートのスプリングサポート。
ここにシートスプリングが嵌るようになっています。
そして、このRフェンダーの塗装の仕上がりを、じっくり見て頂きたいのですが・・・
フレームのブラック塗装の時も、とてもキレイに塗ってもらいました。
しかもフェンダーともなれば、フレーム以上に「人の目」に付きやすいので、キレイに丁寧に塗らなくてはいけません。
画像で十分確認で出来ますが、まるで鏡面のように滑らかに仕上げてもらいました。
Hさんは基本、全ての作業を一人でこなすので、外注に出すのはメッキくらいのもの。
なんなら、ゼロからフレームを作り、一台のバイクを仕上げてしまいます。
エンジンは、サイドバルブ・ナックルに始まり、パン、ショベル、エボといった守備範囲です。
もちろん、ツインカムも手掛けられるそうですが、自分が見た限りでは最も得意とするのは「旧車」と呼ばれるエンジンかと。
エンジンやミッションのOHは全て自分でこなし、その腕を見込んで全国からOHの依頼が来ています。
「なぜ、わざわざ多額な送料をかけてまで、Hさんの元に依頼を・・・?」
それには幾つか考えられる要素があるそうです・・・例えば・・・
そう遠くないショップに外注を出しても、納期が1〜2年後とか。
更に、費用が他所よりリーズナブル・・・という一因も。
そもそも、外注を受けてくれるほどの、腕の良いショップが少ない。
・・・確かに・・・
「ウチではキチンと、エンジンのOHを、こうしてやってます」
・・・なんて言ってるショップでも、動画を見たらそれはOHとは言えないレベル。
実際には、「やれていない事」を、あたかも「やっています」などと言っちゃうお店は、どうなんだ!?と。
それ、すごく危険な行為だと思う。
何やら比較的歴史の浅いお店のようですが、今後、お客さんとのトラブルが起こらない事を願う・・・
・・・と言っても、自分なんかにゃ関係のない話です。
ただ、コレだけは明確に言っておきますが・・・
ハーレーのエンジンOHは、まず「DIYレベル」では到底出来るものじゃありません。
言うまでもなく自分なんかには出来る事ではないし、だからこそHさんのようなプロが存在している訳です。
半ばイタズラに、DIYのノリでショベルのピストン交換をしてしまうユーザーさんも居るようですが・・・
そのエンジン、ピストンをシリンダーに収めたからと言って、イコール「芯出し」が出来た・・・と判断するのは危険です。
そこには「プロが必ず行う工程」が、すっぽりと抜け落ちてしまっています。
組んだ直後、エンジンが始動したから・・・などと、「よし、上手く行った」などと思い込むのは、あまりに危険ですよ。
エンジンのライフが、今後20年か、5年か・・・それとも半年か・・・
必ず明確な挙動が出てきます。
何度も同じように、見せかけだけの修理をし・・・
そして何度も何度も、同じところが同じように壊れる。
挙句、ユーザーさんも憤慨してしまう。
そりゃそうです。
DIYレベルで直そうとするから、何度も同じことを繰り返してしまう。
故障したなら、その本質をまず理解しないと。
何度も同じ故障に見舞われる・・・
バイクが気の毒です。
まだまだ、赤裸々に綴る事も可能ですが、このへんでストップします。
ただ、一つだけ言えるのは・・・
「ここには頼めないな」
・・・と言うショップさんが、ちょっと多すぎる。
申し訳ありませんが、それが事実です。
この辺で、やめておきますか・・・。