フライホイールをクランクピンで接合させます。
言うまでも無く、コンロッドはフライホイールに干渉しません。
しかし、見るたび思うのですが、偏心されているクランクシャフトの役割は・・・
よほどガッチリ締められていないといけませんね。
そして、シャフトの芯出しに移ります。
専用の治具を使って・・・
ピニオン側とスプロケ側のシャフトを、キチンと芯出しして・・・
(途中、画像を端折りますが、実際は旋盤も使って芯出ししています)
スプロケ側のカバーをセット。
ここで大事な行程・・・「ラッピング」の作業風景です。
当然、左右のケースをラッピングしていきます。
これもまた、専用の治具を使い、バルブコンパウンドを塗って、少しずつ削る・・・というか、磨くというか。
注意しなきゃいけないのは、ここでは「スピード重視」は絶対ダメ!
熱の影響を受けないよう、回転を遅く・・・遅く・・・
地道に少しずつ、時間を掛けてラッピングしていきます。
詳しくは割愛しますが、これも極めて重要な項目です。
多少、キツイから・・・などと、ハンマーで叩きながら強引に押し込むと、どうなるか・・・!?
内燃機屋さんであれば、その意味が良く分かるはず。
決して「ピッタリ」なところでケースをセットするのではなく、熱膨張を充分加味して・・・
こんな感じです。
ただし、この時点ではまだ、未完成。
もう少しラッピングをする必要があるとの事です。
国産メーカーのバイクなら、ここまでの必要はないらしく・・・
ほとんど「ポン付け」状態で、組めるのだとか。
そこが国産とハーレーの、最大の違いでしょうね。
まぁ・・・これだけ大きく重たいフライホイールが、グルングルン♪とケース内で回転するのですから。
回転物のバランスは、やっぱり軽視出来ないですね。