プランA.
さらっと、ちょい妄想!こんなおしゃべりが繰り広げられていたらー…?(*゚∀゚*)「…なぁソンジェ、ほんとにダブルデートするとしたらどうする?」新曲のPV撮影の休憩時間に、僕はスマホをいじっているソンジェに尋ねた。 「やめてそんな質問。2人とも彼女いないのに、虚しいだけだろ」「そんなこと言うなよ」「なんで?好きな人でもできたの?」スマホの手を止めて、ソンジェがこちらを見る。「え?いや、そうじゃないけど…」「だよね、兄さん忙しすぎるもん。恋愛なんてするヒマないだろうね」「だろ?だから想像くらいいいじゃないか」「それが虚しいって言ってんの」「そう言わずに付き合えよ。は〜〜な〜そ〜〜 それぞれのデートプラン♫」そう言って俺は新曲のワンフレーズを歌った。「……」「やめろ、ソンジェ。そんな目で見るな」「兄さん、誰を相手に想像するつもり?やめてよ二次元とか。キモい」「おいっ!」「はぁ…しょうがないな。兄さんが健全な恋愛ができるよう付き合ってあげるよ」「俺はいつでも健全だよ!」「で?ダブルデートがなんだって?」俺の抗議を無視するソンジェ。まったく、クチの減らないやつ…。悔しかったが、ヤツがその気になったのはよかった。ここは堪えて、このまま話を続けることにした。「ダブルデートするとしたらどんなプランがいいかって話だよ」「ふーん…。ないね」「はっ?」「まずダブルデートをしない。何のためにわざわざ他のカップルと一緒に過ごさなきゃいけないんだ?俺は俺の彼女と2人でいたい」「おま…、それじゃ話にならないだろ?聞いてた?俺の話」「ダブルデートじゃなくてさ、兄さんは彼女とデートするならどんなことするわけ?それ教えてよ」またスルーかよ!…俺が考えるデートプランか。いつもは家まで迎えに行くけど、今日はカフェで待ち合わせ。彼女がやって来て、僕を見つけたらきっと笑うだろう。「…兄さん、それ引くやつだから」「えっ!?なんでだよ!マネキンユナク。ダメ?」「俺なら店に入らない」「入って来いよ!」「ヤバいね…。兄さんの恋愛スキル落ちまくってない?もっと普通のプランないの?」「普通って、、、」「まぁ…じゃあ、ヨシ。彼女がカフェに入ってきた。それからどうする?」『もう、ユナクったら』彼女がクスクスと笑いながら向かいの席に着いた。「気づかなくて、スルーされたらどうしようかと思った」『そんなわけないよ。私がユナクに気づかないわけない』「ふふ、ありがと。嬉しいな。あ、なんにする?ここはパンケーキが美味しいんだって」『知ってる。ユナクがきっと好きだろうと思って、いつか一緒に来たいと思ってたの』「気が合うね」彼女といると、いつでも幸せな気分になれる。こうしてカフェで他愛もないお喋りをして、そのあとは…「ねぇ、映画でも観に行かない?」『うん。なに上映してるかな…』「調べずに行って、そこから一番早く始まる映画を観るなんてどう?」『えっ?もし、子供向けアニメとかだったら?』「もちろんそれを観る」『うそ。ホントに?』戸惑う彼女の手を取り、僕たちは車で映画館へ向かった。時間通りに映画館に到着する。僕は予め上映スケジュールを調べていて、彼女が好きそうなラブストーリーがあるとわかっていた。「よかったね、アニメじゃなくて」耳元で囁くと、彼女が僕を見上げて笑った。彼女がドリンクに迷っている間に、予約しておいたチケットを発券し彼女の元へ戻る。支払いを済ませ2人分のドリンクを手にして、席に着いた。『いい映画だったね』「ああいうの好き?」『うん』「だと思った」映画の感想を話しながらのディナータイムは、予約していた高台のレストランで。食事が終われば再び車を走らせ、展望台へ。夜景がとてもきれいだ。少し強い風が彼女の髪を揺らす。彼女の顔にかかった髪を、僕はそっと耳に掛ける。そして言うまでもなく、彼女に口づけた…。「もういい」ソンジェがうんざりと言う顔で俺を見ていた。「えっ?まだあるのに!」「ベタ過ぎてつまんない」「ベタなのがいいんだよ」「どうせそのあとは車のトランクにはケーキとワインとプレゼントが入ってて…」「えっ!なんでわかった?」「…はぁ。俺が彼女ならもう会わないね」「お前と付き合うわけじゃないからいいんだよ!しかも女性はこういう定番なのが好きなんだよ」「フーン…。そんなの毎回やるつもり?」「俺は完璧主義だ。徐々に彼女の好みを把握して彼女にぴったりのデートコースを考えるよ」「すごいね。ま、相手ができたらがんばって」「…お前、今の、すっげー刺さった、、、。俺泣きそう」崩れるように机に突っ伏した。「泣かないでよ」俺は思いついて、ガバッと顔を上げた。「じゃあさ、ソンジェはさ、どんなデートにすんの?」「え?」「俺のはプランA。お前のプランBはどんなのだよ?」ソンジェが眉間にシワを寄せた。続く☆☆☆☆☆☆☆☆☆定番コースでも相手がユナクさんなら…ねぇ?(笑)でももしマネキンのマネしてたら…店に入れるだろうか(笑)