アメブロで「◯年前の今日あなたが書いた記事があります」と、突然過去記事を教えてくれる機能がある。
ちょっと前からできたと思うんですが、中々に恥ずかしい( ̄▽ ̄;)
もちろん懐かしさを感じることもありますが、当時の熱量を忘れている現在…(笑)
こんなこと書いてたんかい、と自分につっこみたくなることもあり。
なので、今は中身まで見ることはないのですが最近教えてくれた記事が、この二つ。
☆ゲーから脱線したミニミニストーリー。
(ほぼギャグ)
懐かしかったので、続編書いてみました。
やはり、ラブラブストーリーにはならんかった(笑)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
グァンス社長にグイグイ来られて戸惑っていた日々は、あれからしばらくして落ち着きを取り戻していた。
「俺、諦めるよ。…好きなんだろ?」
「え?」
「ソンジェさんのこと。まぁ、前から分かってたけどよ…。
だってお前、あれだけ言っても頑なに俺のこと社長呼びのまんまだし」
「社長呼びのまんまって…、社長ですもん」
「ぷ、ほんと頑なだよな」
容赦ねぇ〜と笑ったグァンス社長の表情が少し寂しそうに見えたのは、きっと気のせいだろう。
社長が諦めてくれたからと言って、私とソンジェさんの間に特別変わったことはなかった。
相変わらず、部下を可愛がってくれる上司というだけ。
「今度、俺らでタイへ出張に行くだろ?
せっかく行くんだ。ちゃんと観光の日程も組んでおくからさ、その時ソンジェさんとうまいことやれよ」
「ええ?う、うまいことって」
「いいタイミングで消えてやるからさ」
「えっ!?」
そう出発前に言っていたグァンス社長…。
どこまで本気なんだ。
しかもうまいことって。
どうやったらうまいことやれるんですかっっ!!
そんな落ち着かない気持ちのまま、タイでの仕事のスケジュールを終えた夜。
明日は丸一日フリーで、明後日の朝には帰国予定だ。
うまいことやるとすれば、今夜。
って、「うまいこと」ってなんなんですかっ!
社長ぉぉっっ!!
社長に連れられてやって来たのはウォーキングストリート。
バーやディスコ、レストラン、買い物ができる店など所狭しと並んでいて、夜遅くまで楽しむことができるパタヤの観光スポットだ。
店の前には客引きや大道芸人までいて、観光客で賑わっていた。
「ヒロちゃん、気をつけて」
大道芸人のパフォーマンスに目を奪われていると、ソンジェさんに腕を引かれた。
「あ、すみません…」
だったら、手を繋いでもいいですか?
なーんて言えるわけないっっ!!!
「ソンジェさん、ヒロの手繋いでやってよ。はぐれると困るし」
「えっ!?」
「そうだね」
大きな手がふわりと私の手を握り、一気に体温が上がる。
こ、これは。
思わずグァンス社長の顔を見る。
ニヤリと、片方の口角が上がっていた。
しゃ…社長ぉぉぉぉ…!!!!
GJ!!!!(グッジョブ)
「あ、この店にしよーぜ」
あっさりと近くの店を選んだ社長。
ちょっと!!
ここはもうちょい歩かせるところでしょーがっ!!
またもやグァンス社長の顔を見る。
その視線に気づいた社長の口角が歪んだ。
「カンパイ」
最初の一杯はハイネケン。
グラスの代わりに、瓶を合わせた。
「うん、美味しい」
ソンジェさんはその後もビールで、私とグァンス社長はタイウイスキーと呼ばれる、メコンのソーダ割りを頼んでいた。
「ヒロ、パクチーはお前が食べろ」
「やですよ。それくらい食べてください」
「俺は明日は朝からゴルフなんだ!腹が痛くなったらどーする!」
グァンス社長は顔に似合わずタイ料理が苦手だった。
出来るだけメジャーでクセのないメニューを選んだにも関わらず、目ざとくパクチーを見つけると私に食べさせようとして来た。
「ヒロちゃんは平気なの?」
「そんな得意でもないですけど…」
「ふーん?」
言いながら、ソンジェさんが生春巻きを箸で掴むと私の口元に持って来た。
これは…食べろという意味だ。
ソンジェさんの取り皿を見ると、あまり料理は食べておらず、つまむ程度だ。
「ソンジェさんこそもっと食べてくださいよ」
「俺はいーの。呑んでるから」
顎をあげて、ホラ、と促す。
諦めて口を開けると、即座に押し込まれた。
思ったより大きくて、口の中がいっぱいになる。
ソンジェさんが満足そうに見つめている。
食べている姿を見られるのは結構恥ずかしいもので…。
両手で口元を隠し、必死に咀嚼する。
「ヒロ、次は俺のパクチーな」
要りません!!!という抗議の声は、すぐには上げることができなかった。
ちょいちょいいい雰囲気を台無しにして来る社長。
これじゃうまいことできるわけがない。
いや、だからうまいことって…。
その時、観光客か現地の人なのか、何人かがチラチラとこちらを見ている事に気がついた。
スマホを片手に、社長とソンジェさんを見ているようだった。
二人ともモデル並みの格好良さで、スマホを触っているだけで絵になってしまう人達である。
どこにいたって目立ってしまうのも当然だ…。
身振り手振りで、どうやら一緒に写真を撮ってくれと言っているようだ。
少し戸惑いながらも、応じるソンジェさん。
すると、それを皮切りにどんどんと女性が集まって来て、まるでスター扱いだ。
気が付くと同じように社長も声を掛けられていた。
私は一人蚊帳の外で、この様子を見ていた。
って、よく見ると二人の周りにはガタイの良すぎる人も、何人か。
えーっと、…女性???
肩幅が…
胸が…
しかし、皆さん美人だ。
ちょっと!!!
写真撮るのに顔近づけ過ぎじゃない!?
女性(?)達の大胆な行動に、落ち着かない気持ちでタイウイスキーを流し込む。
ソンジェさんの満更でもないリアクションに、段々と腹が立って来た。
何アレ!
ダサっっ!!
「先にホテルに帰ります」
八つ当たりのような気持ちで言い放つと、私は席を立った。
『いいタイミングで消えてやるからさ』
消えるのは、私の方だった。
ソンジェさんのバカ。
…社長、
許さん。
続く
☆ソンモが久しぶりにインスタに登場しましたね。
元気そうでよかった〜
とりあえず、静観します(笑)
| |д・) ソォーッ…