毎年、大晦日に買い出しに行かれる方って多いと思うのですが、ウチはここ数年「ラ・ムー」って激安スーパーに行っていたんですけど、刺身はちょい臭いし、肉は変な赤さですし、客層は稲中卓球部に出てくるパグみたいなヤンキーが多いしで今年はもう堪忍してということで、今年は知り合いからオススメされたスーパーに行ってみる事にしました。

そのスーパーは大晦日の18時を越えると値引きシールの大盤振る舞いとの事ですよぉ~

なもんで17時55分にはお店に入店してお寿司のコーナーの大トロ寿司前で

「おぉ~❗ラ・ムーに比べてこの物の良さよ❗スゲエねぇ~」

なんて奥様と言いながらボォ~っと待っていると

気付かぬ内に店員さんが私の後ろで値引きシールを張り始めだしました。

その瞬間にお店にいたお客さんが眼を血走らせながらこっちに特攻してくるではないですか❗

そして私をグイグイ押しながら私の脇の下から手を伸ばして値引きシールが貼られた商品を電光石火の速さで奪取していきます❗

こ、こ、これわぁ~~ここはスーパーなんかじゃない❗ここは戦場や❗

しかも、知らぬ間に俺は戦場のど真ん中に立っている❗

ルールもわきまえぬ初心者故、一瞬たじろいでしまいましたが、店員さんが持っている値引きシールを確認してみると、

な、なんと

半額❗

それを見た瞬間に私も完全にソルジャーになりましたね❗私をグイグイ押してくるオジンを睨み付けながらも💢素早いジャブで商品をゲット❗

ワンツー、ワンツー

サーモンゲット❗

ワンツーワンツー

大トロゲット❗

ワンツーワンツー

盛り合わせゲット❗

兎に角ゲットして戦場を離れて冷静に吟味するんだ❗

奥様の生存を確認すると強烈なオバンソルジャーに右から左から押しまくられてクルクル回っております。

スマン。その姿がまるで大奥で殿にご無体される女中さんみたいで笑ってもうた事をここに御詫び致します。

あっという間に半額セール品は無くなってしまい、焼け野はらには戦利品を確認するソルジャー達と、停戦後にあまりにも取り過ぎて食べきれないとリリースされる商品を待つハイエナ達のみとなりました。

我々、夫婦はそのあまりの激しさと戦後の静寂さのギャップに呆然としてしまっておりました。

ただそれも新兵ゆえの青さだったのでした・・・

落ち着く暇もなく今度は鮮魚売場から離れた場所で戦闘が始まってしまったようです。




しまったぁぁ❗

次の戦場は精肉売場かぁぁぁ~❗

戦場からはソルジャー達の

「アンタァァ~3パックは取ってよ❗」

等の作戦指令や

「お客様ぁぁ~押さないで下さい❗怪我しますからぁ~❗」

という店員さんという名のレフェリーからの叫びが聞こえてきます。

しまった・・・ここまで出遅れてしまったら戦場には辿り着きそうにありません。

と言うよりここまで殺伐としてくると自分のカゴから戦利品を強奪されそうな気がしてきて前線にいなくても油断できませんよ。

そして参戦すらできずにあっという間に戦いが終わってしまいました。

あぁ~・・・なんてこった・・・シャア・アズナブルが居てたら

「坊やだからさ」

って言われてしまいますね。スイマセン、ブライトさん・・・

ミノフスキー粒子が濃くて物が何だったかさえ把握できなかったので、ソルジャー達が去ってペンペン草も残っていない戦場を偵察に行くと、向こうからビグザムみたいなオバンが1パック持って歩いてきます。

その瞬間ピーんときましたね。リリースしやがる❗俺もニュータイプなんやろか?

想像通り下品なオバンが投げるようにリリースした商品を新年かるた大会のようにゲット❗

喜び勇んで食糧庫の警護に当たっている奥様へ報告に行くと、山盛り入った挽肉がなんと150円でしたよ❗

・・・・と思ったらかけてあるラップに大きい穴が・・・・いやそれどころかお肉にまで丸い穴が・・・

これ太さ的に親指やな・・・あのオバンが激しくゲットした時に握ったオバンの親指・・・

自分の親指刺さった肉を返すかあのオバン。

奥様が熱入れるからエエやんと言うので、知らんオバン親指味の挽肉もゲットです。

そして戦いが終わりました。自分的には長い時間戦っていたように感じましたが、入店してから30分程しか時間が経っていませんでした。

何て濃密な時間だったんだ。

つ、疲れたよ。何だか変なグッタリ感です。

しかしねぇ~生まれて初めてあんなに大トロ食べましたよ。旨かったぁ~

でもなぁ~今年の大晦日も参戦するかと言うと・・・う~んって感じですね。

ホンマにオバンが怖いんですわ。