木島さんとすず。
“自分が踏み出すために背中を押して欲しい”と紺野先生に迫った。

すずと紺野先生のやりとりは見ていてもどかしい気がした。

すずの気持ちが分からないとは言わないが、紺野先生の誠実さを充分知りながら彼を困らせるすずの振る舞いはどんなものかという気が拭えなかったんだけど。

実際の医療的判断は主治医の森下Dr.にはかるべきだし、“大丈夫だ”というコトバを御守りにしたい場合、私なら他の友達に頼むだろう。

それに、御守りがなければ躊躇する事柄の場合、踏み出すのはもう少し待った方がいいと思うけどな。

あと、医師のコトバとして“無理をしなければ大丈夫”という表現はかなり曖昧だから、仕事内容から考えて“週に何時間までならよい”というような具体的な指針を示した方が効率的かと感じた。

木島さんが紺野先生に求めた心境は、がんがん心に響くものがあった。

最後まで“大丈夫。治る”と言えなかった紺野先生とその思いを受け取って決断した木島さんとのやりとり。
実際の場面は映らなかったがゆえに、見る側としては益々イマジネーションをかきたてられ、感情が入った。

夜の病院で慟哭する紺野先生とその思いを汲んで彼のネームをそっと外した沢村先生。

そんなにしていたら身体もたないよ。

そう言いたくもなるけれど、それでこそ紺野先生なのだという感情に包まれた。

ラルゴ