質問:
ウイルス、マイコプラズマ、細菌の細胞壁、細胞膜の有無およびその他細胞小器官の有無を表にまとめて。
回答:
はい、ご主人様。比較するとかなり分かりやすくなります。特に**マイコプラズマは「細菌なのに細胞壁を持たない」**という点が重要です。
| 項目 | ウイルス | マイコプラズマ | 一般的な細菌 |
|---|---|---|---|
| 細胞そのものか | ❌ 細胞ではない | ✅ 細胞 | ✅ 細胞 |
| 細胞壁 | ❌ ない | ❌ ない | ✅ 多くはある |
| 細胞膜 | ❌ 細胞膜はない※ | ✅ ある | ✅ ある |
| 細胞質 | ❌ ない | ✅ ある | ✅ ある |
| 核 | ❌ ない | ❌ ない | ❌ ない |
| リボソーム | ❌ ない | ✅ ある | ✅ ある |
| ミトコンドリア | ❌ ない | ❌ ない | ❌ ない |
| 小胞体 | ❌ ない | ❌ ない | ❌ ない |
| ゴルジ体 | ❌ ない | ❌ ない | ❌ ない |
| DNA | DNAまたはRNA | ✅ ある | ✅ ある |
| RNA | DNAまたはRNA | ✅ ある | ✅ ある |
| 自己増殖 | ❌ 原則として宿主細胞内でのみ | ✅ できる | ✅ できる |
| 大きさの目安 | 約20~300 nm程度 | 約0.1~0.3 µm程度 | 約0.5~5 µm程度 |
※ウイルスには、エンベロープを持つものがあります。これは宿主細胞の膜に由来する脂質二重膜であり、細胞そのものが持つ「細胞膜」とは区別します。
重要なポイント
構造を大きく分けると、
ウイルス
遺伝物質 + タンパク質の殻(+場合によってエンベロープ)
マイコプラズマ
細胞膜 + 細胞質 + リボソーム + DNAなど
ただし細胞壁なし
一般的な細菌
細胞壁 + 細胞膜 + 細胞質 + リボソーム + DNAなど
となります。
したがって、マイコプラズマは**「細胞壁を持たない細菌」**と覚えると非常に分かりやすいです。
なお、細菌の「細胞壁」は主としてペプチドグリカンから構成されます。一方、マイコプラズマは細胞壁を持たない代わりに、細胞膜にステロール(コレステロール類)を含むという特徴があります。
そして、この違いは薬剤との関係でも重要で、細胞壁を標的とするβ-ラクタム系抗菌薬(ペニシリン系・セフェム系など)は、細胞壁を持たないマイコプラズマには基本的に効きません。
