OpenOffice 良く使う数式 | 所長日記・改

OpenOffice 良く使う数式

おはよう同志諸君。



休みのはずなのに、何故か私はここに居る。

まあ、良いや。

今日はOpenOfficeで私が良く使う数式を載せておこう。

コピー&ペーストして使って。



1) {?} over {?} : 分数を入力
分子と分母はそれぞれ{}でくくる習慣を付けておこう
 例 {n^2 -5 n +3} over {n}
   00001




さて、ここで

“-5 n”の部分を“-5n”と、ちょっと分かりにくいが、スペースを入れないとすると

00002

というようにnが活字体になってしまう。

数学には美しさは大切なので、こんなトコにも気を配ろう。

勿論、全てを{{n^2} -5{n} +3} over {n}と{}でくくってしまえばよいのだけど

長い書式になると括弧が多いのは見難く、醜いので、

係数と変数の間を開けるという習慣を付けておこう。



2) {?} times {?} :“×”を入力
3) {?} div {?} :“÷”を入力
 例 4 times 3 = 12   6 div 2 = 3
   00003



勿論、全角記号の“×”や“÷”を使っても良いのだけど・・・



4) newline :改行



実は上の例の書式 4 times 3 = 12  6 div 2 = 3 では

00004

となってしまう。


4 times 3 = 12

6 div 2 = 3



と改行して書いたところで認識はされない。


4 times 3 = 12 newline 6 div 2 = 3


このように、必ず、newlineコマンドで改行しよう。



5) ~ :短い空白
 例  4 times 3 = 12 ~~~ 6 div 2 = 3
   00005


~1個につき半角スペースが1個。

因みに“ ~ ”はチルダだが、意外に入力方法を知らない人がいる

というわけで、

00006

shift+ で チルダを入力できる。

勘違いされやすいが、

の隣の隣にある

 ~ を
 0 わ

ではないので。

また、Math Commands Window 内のチルダは、

“ ~ ”のように上部にではなく、中央にのように表示されるのでヨロシク。
 

PCの設定によっては“ ~ ”のように上部にではなく、中央にのように表示されるのでヨロシク。



6) dotsaxis :“・・・”を入力
7) dlarrow :“ ”を入力
8) dlrarrow :“⇔”を入力
9) drarrow :“⇒”を入力
10) rightarrow :“→”を入力



これまた前述の times や div のように全角入力しても良いだけど・・・



11) phantom{?} :文字を非表示
 例  4 times 3 = 12 newline phantom{4 times 3 = 12} newline 6 div 2 =3
   00007



このように消すことができる。

え?何のために使うかって?

では phantom の有効な使用法の説明の前に・・・



12) nitalic{?} :斜字体属性解除
 例 隣の客はよく柿食う客だ newline nitalic{隣の客はよく柿食う客だ}
   00008



Math では数字以外はデフォルトで斜字体となる。

この斜字体属性を解除するのが nitalic である。



13) overline{?} :文字列の上のバー
 例 overline{nitalic{隣の客はよく柿食う客だ}} dlrarrow nitalic{隣の客はよく柿食う客ではない}
   00009



では、これらを使って、phantom{?} の利用法を・・・


overline{x,y nitalic{の少なくとも一方は有理数}}~dlrarrow~overline{x nitalic{が有理数または} y nitalic{が有理数}} newline phantom{overline{x,y nitalic{の少なくとも一方は有理数}}}~dlrarrow~ x nitalic{が無理数かつ} y nitalic{が無理数}


と入力すると


00010


このように美しくそろえることができる。

チルダで整形するのも良いが、中々そろえるのが難しい。

同じの文字列を非表示にすることによって、整形するということを覚えておこう。



14) %alpha %beta %gamma %delta ・・・ :ギリシャ小文字入力
15) %ALPHA %BETA %GAMMA %DELTA ・・・:ギリシャ大文字入力
 例 %alpha %beta %gamma %delta dotsaxis newline %ALPHA %BETA %GAMMA %DELTA dotsaxis
   00011



因みに

パイは pai ではなく pi

ファイは fai ではなく phi

なので。



16) infinity :∞入力


insanityではないので間違えないように。

ま、間違えないだろうけど。



17) abs{?} :絶対値入力
18) sqrt{?} :平方根入力
19) nroot{?}{?} :n乗根入力
20) widevec{?} :ベクトル入力
 例 abs{x-3} newline sqrt{x^2 -4 x +a} newline nroot{3}{256} newline widevec{nitalic{AB}}<>vec{0}
   00012



widevec{?}vec{?} の違いは、→の長さが可変か否かである。

常に widevec を使えばそれで問題は無い。



21) sum from {?} to {?} :総和
22) int from {?} to {?} :積分
23) lim from {?} :極限
 例 sum from {n=1} to {100} (n^2-1)newline k=int from -1 to 1 f(t)dt newline lim from {n rightarrow infinity} n
   00013



積分において数字の位置が気に喰わないところがあるが、とりあえずはこれで。

え?あと、手抜きになってきてる?

気の所為です。



24) matrix{{?} # {?} # {?} ## {?} # {?} # {?}} :行列の各成分指定



これは、2×3行列での書式である。

それぞれの行において、成分を “#” で区切り、改行を “##” で行う。

即ち、2×2正方行列にしたければ


 matrix{{?} # {?} ## {?} # {?}}


となる。

しかしこれでは、各成分を設定できても、“()”は表示されない。

というわけで、



25) left( right) :サイズ可変括弧の入力



この2つ(24,25)を組み合わせて行列を作成する。


 例 nitalic{A}=left( matrix{2 # -1 ## 2 # 3 } right)
   00014


こんな感じ。



26) left lbrace right none :“かつ”の可変 { の入力
 例 left lbrace matrix{2 x -3 y=5 ## 3 x = 5 y} right none
   00015



これは別に Math で定められた書式というわけではない。

私はこのように記述するというだけ。

ポイントは25と同様に

left ? で左可変括弧を定義し、right ? で右可変括弧を定義する。

例えば


 (x over 3 - y over 2)^2


ならば


00016


となるのに対し


 left( x over 3 - y over 2 right)^2

ならば

00017


となる。

通常括弧と可変括弧の使い分けが重要である。

勿論、常に可変括弧を使えばよいのだが

いちいち left right を定義するのは面倒だ。

left right は必ず1セットなので、“無し”にする場合は例のように none を指定する。

lbrace のこと。

なら rbrace である。

他にも良く使う可変括弧を載せておこう。



27) left[   right]
 例 left[ x^2 over 2 - 5 x +3 right]
   00018


28) left lline  right rline
 例 left lline matrix{2 # -1 ## 3 # a} right rline
   00019


28において、高校生の同志諸君は馴染みがないかも知れないが

そのうち行列式で使うことになる。

今、知っておいて損はない。

・・・得もそれほど無いが・・・



29) ^{?} :右上添え字
30) _{?} :右下添え字
31) lsup {?} :左上添え字
32) lsub {?} :左下添え字
 例 nitalic{A} lsup 1 lsub 2 ^3 _4
   00020



272930を使えば定積分の下端、上端を表すことができる。


 left[ x^2 over 2 - 5 x +3 right] ^{~2} _{-1}
00021
 

のように。

ということは、これを使えば、先ほど22で気に食わなかった点が解消される。


 k=int ^{1} _{-1} f(t)dt
00022


さて、左上下添え字の記述法を載せてはいるが

いつ使うのだろうか?

ここでピンと来た高校生の同志諸君は実に素晴らしい。

そう


00023


とかできるよね?



今日はこれくらいにしておこう。

というより、これだけで少なくとも初等数学までは全てなんとかなる。

それどころか、実は他の記号の書式さえ覚えれば、全て記述できる。

あとは同志諸君のセンス次第。

楽しみながらすることが大切。



では・・・





宿題 以下のような数式になる記述をせよ。
(1)

00024


(2)
000025




#2014.11.11 追記
OpenOffice Math 数式コマンドおよび記述例一覧 【Lite】
完成しました。

##2019年6月サービス終了


#2018.05.29 追記
アメブロの仕様の変更か、いつの間にか行間空き過ぎで読みにくい記事となっていたので整形しました。

 

 

 

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