一年前の7月31日、第4セクターが何をしていたかといいいますと、縁あってウィラーの路線高速バス移行記念式典に出席していたんですね・・・
都市間高速バスが路線高速バスに移行して、早1年が経ちました。
バス事業の転換点とも言われた移行でしたが、いざ移行してしまえば、利用者目線かすればそんなに変化は無かったのかな・・・、まあ運賃が相対的に上がったとか、乗降場所の明確化など、変わったところもありましたが。
実際移行組と言われる、旧都市間ツアー陣営に乗車してみると、ウィラーのように移行前から接客など変わらないスタンスで運行している所、桜交通のように、あからさまにクォリティーがあがったところ、はたまた某会員制ツアーバスや九州から本州を路線をメインにしている会社のように、移行前から同じように、首を傾げたくなるような運行体制な所と、移行組でも差が出てきたところは面白いところですね。
今回の規制の旗振り役となった、バスのあり方検討会が目指していた、安全・安心な運行体制、運行責任の明確化といった所は、概ね達成できているのかな・・・、なんて個人的には感じています。
話は思いっきり吹っ飛びますが、先日ある移行組の中の人と話す機会がありまして・・・
「うちの売りは、○○駅から乗車できることだったのに、バス停が確保できず○○駅から乗降扱いができず、仕方なく新宿からのみの乗降になってしまった・・・」
「こんなにバス停を確保するのが難しいとは思わなかった・・・」
○○駅というのは、関東の私鉄の拠点駅で、北口には広大な未利用地が広がっていた、企業送迎のバスがやってくるくらいの未利用のロータリーがあるんですが、そんなところでもバス停を設置できなとのこと。
高速バスの利点の一つに、ドアtoドアに近づけられる交通機関ではないのか?、というのが第4セクターの中にありまして・・・
フレキシブルな乗降場所の設定こそ、高速バスに」とって必要な物の一つのような気がするんですが、現実はお話のとおり・・・
高速バスを運行する既存の事業者にとって、旅行業界を主体とする都市間ツアーバスはまさしく黒船でした。
黒船がやってきて、市場を目茶苦茶にされたと感じた方もいたでしょうが、現実は高速バスという括りで見れば、右肩上がりの成長があったわけです。
既存の事業者、運輸事業者としての考え方から、旅行業者の考え方が入ってきたことにより、より売りやすい・利用しやすい交通機関に高速バスは飛躍していったのではないかと愚考するしだい。
が、旧都市間ツアーバスが路線高速バスに移行したことにより、新たに移行組」にもバス停という既得権益ができてしまったんですよね・・・
これから先、別な業種から高速バスに参入しようにも、このバス停利権が断崖絶壁のように立ちはだかるのではないかと・・・
実際第4セクターの耳に、異業種から高速バスに参入する・・・、なんて話を聞くにつれ、バス停どうするのさ???、と思ってしまうんですよね。
安全は担保するのは当然として、もっと新たな考え・血を高速バスに入れることができる、そんな制度はできないものでしょうか?
少なくともYCATのように、お金払って利用時刻が空いていれば、ウェルカムですよ・・・、そんなバスターミナルが都心にできないものでしょうか?、もっと簡単にバス停が確保できないものでしょうか???
今のままでは、高速バスの未来は暗いといっても過言ではないと思います。
そもそも論から言って、その辺りを走っている路線バスと、高速バスとの規制が同じというのもねぇ・・・
今回の改正で改善されたとはいえ、まだまだな所も多いと思います。
関越道の事故を受けて、移行を1年前倒ししてしまったツケでしょうが、より使いやすい・メリットがある制度に改善していってもらいたいです。
まずはバス停をどうするのか・・・、これって一番難しい問題だったりするんですけどねww