Ferrari Daytona | Is it any wonder?


1972 Ferrari 365GTB/4 Daytona Coupe

Richardのフェラーリデイトナクーペ、25年程前に購入したと云う。
リトラクタブルヘッドライトの後期型。

彼曰くフェラーリは毎日走らせてこそ、最高のコンディションを維持出来るとの事。
それはフェラーリじゃなくてもどんなクルマでもそうだと思う。
メインテナンスは地元フェラーリ専門のTiamo Motorsで全て行っている。

エンジンはDOHC V12 4390cc
気化器はTwin-Choke Weberが6機で出力は360PSを絞り出し、
重量配分を考慮してリアに積まれたクロスレシオの5速トランスミッション
ダブルウッシュボーンの4輪独立懸架
最高速度は180mph(280km/h)
0-60 mphの加速は5秒プラス
クーペの生産台数は1280+。
GTS/4スパイダーモデルは120+と非常に希少。

エンジン回転を上げると12気筒特有の甲高いエキゾーストノートはフェラーリ独特で
ランボルギーニのそれとはまた違う。



Ferrari 365GTS/4 Daytona Spyder

フェラーリデイトナスパイダー
この車両もリトラクタブルヘッドライトタイプの後期型。
生産台数120+の中の貴重な1台。

Make: Ferrari
Model: 365GTS/4
Year: 1972
Serial#: 15297
Engine#: 251
Number Built: 46th of 121 built




1980年代のテレビドラマDon Johnson主演の"Miami Vice"(マイアミバイス)で

一躍有名になったクルマのベースでもある。
当初このデイトナをドラマで使う案は全くなかった
もちろん実際の撮影にはレプリカを使用していた。
トロピカル感120%のフロリダ州マイアミを舞台に繰り広げられるストーリーには
これ以上当てはまるクルマはなかっただろう。
ドラマ登場人物達の出で立ちは今までの刑事ものには無い、
いかにも遊び人風なラフなスタイルでいろんな意味でマイアミの位置付けにもなった。


  この365GTB/4 Daytona Coupe, 365GTS/4 Daytona Spyderは73年に生産終了となり、
20年以上経過した90年代半ばにFerrari 550 Maranello, Barchettaがリリースされた。

このDaytona Coupe, Spyder & 550 Maranello, Barchettaは
2 seater Gran Turismo (Ground Touring)のカテゴリーに位置付けされる。
フロントエンジン、リアドライブ(FR)車なので
456, 612 Scaglietti と同じく
所謂 " Gentleman Ferrari" と思い込んでいたけど、
よく考えてみると"Gentleman Ferrari" の
定義はフロントエンジンで2+2仕様だったのを思い出した。



Ferrari Daytona Spyder Replica by McBurnie Coachcraft

余談
"
当初このデイトナをドラマで使う案は全くなかった"
に関しての裏話。

デイトナスパイダーのレプリカの出来が良すぎて本物が売れなくなったから?
フェラーリはレプリカを作っているコーチビルダー相手に訴訟を起こした。
結果そのコーチビルダーは敗訴するのだが...
と言っても本物の台数は120台プラスのみで一般の人には手が出ない値段が付いている。
今でも取引価格はオフィシャルに公表される事は少ないけど、
過去のデータでは最低額は$500,000.00くらいからで
最高額は$1,500,000.00(unofficial)あたりだったらしい。

当初このデイトナスパイダーレプリカの製作を思いついたのは、
Tom McBurnieと言う男でNewport BeachにあったTrend Importsで、
フェラーリの塗装や改造を行っていた。
その彼はスパイダーレプリカを作れば相当な需要が見込める事をオーナーに話した。
当初のアイデアはコルベットよりも安価なカマロをベースにする事だったのだけど、
最終的にはインディペンデントサスペンション(独立懸架)
のコルベットがクローンベースとなった。
スパイダーレプリカ1号車製作は1980年からスタートされ丸1年間R&Dに費やした。
最初に作られたレプリカ4台はTrend Importsのオーナーがコレクションとしてキープした。
"Miami Vice"のプロダクション関係者であったBen Haggertyは
その頃Trend Importsに出入りしていた彼がデイトナスパイダーレプリカを見て、
製作ディレクターにこのレプリカをショーで使う事を提案したらしい。
と言う話の流れからオーナーのコレクション中の
1台目と4台目が"Miami Vice"のショーに使用された。
1台目は番組のパイロット用にリース。
(Television Pilot: 視聴率がどれだけ確保出来るか実放映前の試験的放映)
その後実放映が決定後にデイトナスパイダーレプリカをプロダクションは購入。

このデイトナスパイダーレプリカブームの火付け役となったTom McBurnieは
サンディエゴ近郊でレプリカ車を製作するコーチビルダーで、
現在もポルシェ356スピードスター、550スパイダー等その他多くのレプリカを手がけている。