主治医の病院への入院は、H病院の診察の次の日だった。 
H病院ではひどい吐き気に対し、便秘によるものだからと言われそのまま帰された。 
CTを当日とっての診察結果だ。 
あのまま、便秘が解消するまで家で我慢してじっとしていたらどうなっていただろうか? 

総合病院では、それぞれの腫瘍の場所よって診療科が分かれており、妻は外科に主治医がいる。 
実際の抗がん剤治療の選択は、主治医がやる場合もあるが、主治医の病院では専任の医師がいる。 
一方で、H病院の治験の担当医は、抗がん剤の専門の消化管内科の医師だ。 
もちろん医師としての知識はあるだろうし、経験もあるだろうが、専門分野が違えば正確な判断が難しくなようにも感じる。 
H病院でも、このような対応は治験に関してのみだろう。 
ただ、それは妥当な対応なのだろうか? 

治験中の病勢変化についてもそうだ。 
2週間にわたる入院での措置は適切なものだったのだろうか? 
治験コーディネーターは、ことあるごとに、「もともとある腫瘍が原因」と言ったのも疑問に思う。 
あたかも、「これは治験による有害事象ではない」、と言っているようだ。 
ほとんどのすべての費用を請求されたことは、「これは治験による有害事象ではない」を意味しているのだと思う。

副作用もなく、治験がうまくいき、腫瘍が小さくなれば、逆に機会を与えていただいたことを感謝しただろう。 

これらの疑問、不信感については、「ひどい目に会った」ですましたくない。 
取返しのつかないことなので不毛なことではあるが、どういうアクションをすればいいのか考えたい。